怒りの作法~怒りの経験から生かしていきたい~  / 野呂一樹(ホームケア土屋 関西)

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最近、いくつかの怒りの矛先を受けている自分にとっては、こちらのコラムを書いている時間はいろいろ考える時間として使うことができた。

まずは、「怒る」ほうも「怒り」が向いたほうもどちらも本当に「疲れる」、そして「すっきりしない」ということが本当に今回わかった。

当たり前だが、感情の中の「怒り」というステージに人が達するときにいくつかの理由があるが、主に自分の主張を通すための一つの手法として使うのではないか、と感じることが多い。

今回、私に向けられた怒りの矛先の一つもこの内容だったと考えているが、双方得たものは本当に何もなかった。ただ疲れとわだかまりしか残らなかった。全く先につながらない、何も生まれない、そして双方の理解が進まない・・・。

怒りは本当に何も生まないということを、よく理解できた。

また別視点として、私自身も怒りで我を忘れるという経験もある。本当に納得ができず、私視点からだと勝手なことをされ俗に言うキレた、という状況になってしまった。人前でそのような状況になってしまったため、当事者同士だけでなく周囲の方々にも不快な思いをさせてしまった。

その後、周りからはフォローをいただいた方もいれば、私への対応が一時的にも長期的にも変化された方もいた。

そのようなことを、そのような場所でしてしまったので自分が悪いと、今は冷静に考えられるが、当時は「自分は正しいことをしている。」「なぜみんなわからないんだ。」という考えを持っていたことを覚えている。

当時のことを今思い返し、(今も怒りのゲージはもちろんあがるが・・・)、そのときどのようにすべきだったかという反省視点で振り返ると、
・怒る前に深呼吸すること
・冷静に自分のその姿をイメージすること
の2点が必要だったと想像できる。

今回の怒りの作法というテーマのもと様々な内容で調べていたところ「怒りのピークは6秒間」という言葉を見つけた。心理学的な考えなのかもしれないが、よいワードを見つけたと本当に思った。

よく、「怒りが沸点に達したときは深呼吸して」、という言葉を聞いたが、6秒間を作ればいいのだとすると、深呼吸は本当によい時間作りになり、理にかなっているのだろう。

そして、冷静に自分のその姿をイメージすることにより、周りからどのようにみられているか、またその後にどのようなことが周りに起こるか、変化するかを考えることができれば、さらに冷静にならざるを得ないだろう。もちろん、そこまで考えることができれば6秒は過ぎていると思う。

また、そのような状況にならないようにするためにどのようにすればよかったか、まで過去を振り返ると、
・可能な限りの対話
・相手との関係性をできる限り作る
この2点は事前に必要だっただろう。

人として接している以上、意見の相違は必ずあり、その内容のすり合わせには対話は欠かせない必要ツールだと考える。もちろん、当時は「できる限り対話した。」と考えていたが、今思い返すと甘かったという認識はある。

そして、どのような立場や関係であっても相手から「相談しやすい(話しかけやすい)自分」、というものは常に作らないといけない。関係ができていないと、話も相談もできず気がついたら怒りが必要な状況まで進んでいる可能性もある。

当時の教訓を生かして、関係作りは何においてもとても重要なファクターであると私は考えており、様々な場面で使い、そしてたくさんの方に伝えている。

「自分から心を開かないといけない、そうしないと相手は心を開かないよ」
「相手が、向こうが、ではなく自分がという考えからスタートしよう」
「私はよく冗談を言うけど、笑顔がないと話しかけづらいって知ってるからだよ」
この3点は今週だけでも5回は、つまり5人に話をした。

現在、次世代を育てている立場である私は後輩や部下である彼や彼女達に「相手が話しやすい自分」を演じている。多数のアテンダントのマネージャーである私にはみんなの声を拾い集める仕事がある。

そして、その仕事を今後、後輩達に任せていかなければいけないために、私の演じている内容を伝えている。もちろん理由も。ちなみに笑顔を無理やりにでも作らないと、私自身怒っているように映る顔だということを知っているということもある。

このコラム作成中に、自分の中での驚きの一つとして、上記のように怒りからきた反省や経験からだが、今の私のマネジメントの根幹の一つを担っている部分があることに気づくことが出来た。

自分の失敗を後輩が同じ轍を踏まないようにしてほしい、という思いもあり、意識せずとも伝えているということがとても嬉しい。
今後はあわせて、どうしてもダメだったときは「6秒」ということも伝えていこうと思う。

 

野呂一樹
ホームケア土屋 関西

 

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