怒りの作法 ~怒りの本質と人間関係~ / 宮本武尊(取締役兼CMO 最高マーケティング責任者)

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皆さんも”怒り”という感情に悩まされたことはありませんか?

“怒り”そのものがこの世からなくなればいいのに…

考えてみるとそうだな、と思った方は、このコラムを読んでいただいて損はないかもしれません。

結論からいうと、怒りという感情は無くなることはありません。どんなに仏様のような穏やかな人でも、生きている限り脳内から湧き上がってくるものです。

だからといって諦めることではありません。怒りの本質を知ることで上手に付き合っていけるようになります。

それだけではなく”ある方法”を用いることで、怒りが持つ強力かつネガティブなエネルギーを、ポジティブなエネルギーにすら変換できる素晴らしいものにもなり得ます。

今日は”怒りの本質”について説かせていただきます。

まず…怒りが込み上げた場面をちょっと思い出してみてください。

あなたが傷つくような言動を他人から受けたり、明らかに悪意を感じられる対応をされたり、暴力なんてもってのほかですが、あなたが大切に思う存在を傷つけられたり、観たくもないような悲しいニュースをTVで知った時など様々にあると思います。

こんな時は心の底からマグマのように沸々たぎる感情にフタをして鎮火するまで待ったり、時には瞬間湯沸かし器の如く一瞬で怒りが噴出してしまうこともありますよね。どちらも非常に辛いことです。

身体中が重苦しくて、目を開けて座っていることすら耐えられない時もあると思います。脳みその疲労度がMAXで心に傷が刻まれるように、嫌な記憶が思い出のアルバム1ページを飾ります。

こんな思いをするのはもうたくさんだ、もう2度と味わいたくない、そう思いますよね。

でも、なぜでしょう…なぜ”怒り”という感情が生まれてくるのでしょうか?

怒りの感情が湧き上がったその足元に注目してみてください。

ひょっとして”悲しかった”とか”恐かった”という思いが源泉にありませんか?

きっかけは様々ですが、怒りが作られる素には”悲しさ”や”恐れ”があります。
つまり怒りというのは”二次感情”であって”一次感情”の悲しみや恐怖に対して自我を守ろうとする”防衛反応”なんです。

人に限らず犬や熊、昆虫や植物も自我を守ろうとする”防衛本能”が備わっています。

あらゆる生物が”種”を絶やさないように生まれつき備えている自然の道理なのです。

完全無欠の強い存在というのは世の中にいないのです。

ということから、人は皆”弱い”という特性を持っている。

それを前提に考えていきましょう。

ところで皆さんは、自分一人だけが幸せになれればいいと思いますか?

試しに自分一人だけが幸せになることをイメージしてみてください。

お金持ちになって、美味しい物を食べて飲んで、心地の良い家に住んで、好きな服を来て好きな娯楽を愉しんだり…

家族とか気の合う仲間達と楽しい時間を一緒に…

…あれ!?

自分だけが幸せになることを想像したのに、なぜか自分以外の存在が入ってきませんか?

そうです、自分一人では”幸せ”にはなれないことを無意識レベルで知ってるんです。私たちは自分以外の存在に”頼らず”にはいられないのです。

生きる目的とは”自らの幸せを実感する為”だという仮説をたてます。

となると、あなたの目的や思い描く夢に向かって歩むうえで関わる存在に対してはまったくの無関心ではいられないでしょう。

自分に関係の無い存在には怒りを覚えることすらありません。

あなたが属するコミュニティーは”あなた自身が幸せになる目的”があるから関わるように、他の人達も個々に幸せへの目的があってあなたと関わっています。

その中で同じ目標に向かっていくうえで誰しもその目的が崩れるようなことは避けたいわけで、お互いに”良い信頼関係”を築き守っていく努力をします。

”喜怒哀楽”様々な感情が生まれてくるのは、家族や仕事関係、或いは友達や恋人など身の回りに近い人間関係での出来事からがほとんどではないでしょうか。

それは自らの幸せを実感する為、そして継続していく為に、自分に関わる他者に対しては信頼できる存在であってもらわなければ困る、安心できない、という”恐れ”から自身の思考や感情を相手に主張し理解を求め、相手にも同調して欲しいと”求めてしまう”というのが性根だと考えます。

つまりあなたはその人を”自分が幸せになる為に必要な存在だ”という意識があるからこそ、そこに様々な感情が生まれてくるわけです。

逆にあなたが身近な人に感情をぶつけられたとしたら、その人にとってあなたは”必要な人なんだ”と間接的に言われていると思って良いでしょう。

信頼関係を壊してしまうのは自分と他者を傷つけてしまう本当に恐いことです。
お互いに良い信頼関係を築いていく為には、勇気を持って相手と向き合い、”丁寧な対話”を通じて、誤解ではなく理解を深め合うことが大切です。

今後あなたが怒りの感情を十分な説明もなくぶつけられたとしたら、まず初めにこう思ってください…

「あ、怒ってる、悲しいのかな?恐いのかな?なにが原因だったのかな?この人の身になって考えてみよう」

そう頭の中で考えることで、自分の中の防衛反応(怒り)が湧き上がる前に、意識が相手の心の中に向かうので、落ち着いて親身になって話を聞くことができたり、冷静な判断ができて自分に非がある場合も素直に謝ることもできます。

そして、このように相手の心を理解し向き合っていけるのは”弱さ”があるからこそできることだと私は思います。

弱いからこそ強くなろうと謙虚に努力し、自分と同じ弱い存在を理解することができ、支えたい守りたいと思える”優しさ”が生まれます。

その”優しさを誇りに”思いながらあなた自身の幸せを追求することで、あなたの周りの人達も幸せになれると信じてください。

 

◆プロフィール
宮本 武尊(みやもと たける)
1986年、青森県生まれ

1児の父。元キックボクシングジムインストラクター。憧れのイタリアでジム設立を目指しながら介護業界へ。重度訪問介護事業で広域的なマネジメントを経験。ソーシャルビジネスの素晴らしさに魅了され、社会起業家を志す。趣味はYouTube視聴。

 

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