怒りの作法 / 岡田千秋(ホームケア土屋 ゼネラルマネージャー)

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気持ちのいい柔らかな日差しに、思わず窓を開けて空を見上げていた、ある日の午後。

「うっせぇ、うっせぇ、うっせぇ~わ!」

小学2~3年生位の女の子が3人、背中のランドセルを揺らすほどの大音量で叫ぶように歌い、大爆笑しながら、通り過ぎていく。私は、しばらくあっけにとられて、彼女たちの後ろ姿を追いながら、ハッと我に返り、「いや!こっちのほうがうっせぇわ!」と笑いながら突っ込んだ。

女性シンガー・Adoが歌う『うっせぇわ』は、彼女の独特の歌唱力とその辛辣な歌詞、中毒性のあるメロディーで一躍有名になった曲。はじめてこの曲を聴いた時には色んな意味で、話題になると思ったが、果たして、ネットの紙面を賛否両論の話題で賑わせていた。

噂には聞いていた、その社会現象を目の当たりにして、ネットの力って本当にすごいなぁ~と思うとともに、その光景を見た時の事を、今回のコラムテーマの「怒りについて」考えるきっかけとした。

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怒りをエネルギーにかえるプロセス(怒りの作法)
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そもそも、怒りそのものは、人間の自然な感情であるため、決して悪いものではない。大切な事はその感情のコントロールだと言われる。

もしも、怒りにまかせて、衝動的な行動をとった場合、例えばそれが、職場での上司と部下との関係だったとしたら、人間関係が悪化し、かえって仕事の効率が上がらなくなるのは必至である。

こんな時はまずクールダウンする事。クールダウンには色々な方法が有効であると言われている。
例えば、

●深呼吸(腹式呼吸)をする
●おもいっきり背伸びをして全身の力を一度入れ、10秒後にふっと力を抜く(肩の力を抜く)
●まったく別の事を考える(きれいな海や野山をイメージ・面白かった映画の事など)
●数を数える(6秒ルール)より複雑にして、果物を10個とか赤いもの10個とかのカウント
●怒りに任せて相手にぶつけた時の自身へのダメージをイメージ(短気は損気・大人の対応だったか?・この場面を聞いた他者がどう思うか等)
●空腹は怒りを助長すると言われる。可能なら何か好きな物を食べて思考を変える
●コーヒーや暖かい飲み物で一旦心を落ち着かせる

これらの事を、色々なシチュエーションに合わせ、試みるようにしたい。LINEやチャットワーク等で生まれた怒りの場合は、一旦時間を置けるので、怒りの進行を止め、冷静に行動できるようになる。

ただ、それでも収まらない怒りと言うものもある。

怒りはどこから来るのかを考えた時、怒りは大事な物を傷つけられたり、侵害されたり、壊された時に起こる。その大切な物とは、「心、価値観、理想、夢、人間関係(恋人、家族、仲間など)、時間、プライド、こだわり、思想(べき思考)等々」人それぞれ多岐にわたる。

上司が部下に怒りが湧くとき、上司の「こうあるべき」や、「こうしてると思っていたとの思想」を部下が裏切り、上司のべき思想が壊された時に起こる。

アテンダントがクライアントの希望で、一生懸命ポジショニングを取ったのに、「こんな事も満足にできないのか!」と言われたら、悲しみと同時に怒りが湧く。それは、「一生懸命頑張って支援した時間やこだわり、プライド」、これらの大切にしていた物が、傷つけられたから起こる怒りと言える。

同時に、怒りは、自分が大事にしている物を気付かせてくれる感情でもある。

どうしても怒りが収まらない時、それは、この自分が大事にしていた物の大事さの度合いが大きい時。怒りが消化できず、くすぶってしまう。

そんな時は、この大事なものを守る行動をとると怒りは消える。

上司のべき思考は、部下が思うように行動してなかった事の理由や状況を理解する事によって思考を正当に変化させる事で、思想を守る。

クライアントとの例の場合は、「次は、良くなったと言わせて見せる!」等、怒りをエネルギーに変えると良い。

悲しみや落ち込んだりした感情では力が入らないが、かっとなって力が入る怒りは夢や理想を叶える原動力に使いたい。

そして、ただ、だらだらと怒るだけではなく、この大切な物を守る為の行動はどうしたらいいかと考え、
そして実際にそれを文章にしたり、公言したりする事で、より具体化させれば、怒りと上手に付き合えるのだと思う。

ここで、先の『うっせぇわ』に思考を戻すと、この歌詞を見て頂くとわかるのだが、子供の頃から優秀だったと言う若いサラリーマンが、社会に対する愚痴や怒りを言ってる歌。

この歌詞が良いとか、悪いとか、好きとか嫌いとかは別にして、作者のsyudouさんは自身の怒りを歌にし世間に発表し、まんまと世間の話題をさらってしまった。
これも、一つの怒りの昇華なのだと感じる。

喧々諤々の世間の反応をどう受け止めておられるかはわからないけれど、この賛否両論さえも、想定内なのだろう。

あっぱれと思ってしまう。

ただ、THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)に励まされて生きてきたアラカンおばちゃんにとっては、、、やっぱり、「うっせぇわ!」と笑いながら突っ込ませていただこうと思う(笑)

 

◆プロフィール
岡田 千秋(おかだ ちあき)

長い間のお花屋生活→50歳から介護の世界へ。まずは高齢者介護→重度訪問介護(管理者)→2018年 訪問介護会社入社→(株)土屋に入社

好奇心旺盛でPCや写真を撮る事が大好き。
Webデザイナーになりたくて、Webクリエイター,photoshop,Illustratorの一級を取得するも、そんな甘い世界ではないと思い知る(-_-;)
お花の写真をインスタでチミチミUPしては楽しむ→放置中のインスタhttps://www.instagram.com/o.chiakira/?utm_source=qr

「92歳のインスタおばあちゃん 西本喜美子さん」を目指す

失敗や挫折(修羅場)も沢山あったが、これまでの経験が今に生きているとシミジミ実感中。
無駄な経験は1個もないと再認識しているアラカンおばちゃん。

「陰(マイナス)な言葉は使わない教(檀家なし)」の一人教祖(笑)

 

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