佐々木家の序列と土屋丸の航海 / 佐々木 優

  • sns

「サイダイタスウノ・サイダイコウフク、サイダイタスウノ・サイダイコウフク」

これは、大昔にイギリスのベンサムという偉い人が唱えた、世界中の人々が幸せになれる呪文だ。
当時は周りの別の偉い人達に色々突っ込まれたりしたようだが、200年経った今もこの呪文は世界のどこかで唱え続けられている。

最も多くの人々の【快】を足し算して、それが最大化する取り組みが、結果的に全体の幸福に影響しますよ、という考え方だ。
ちなみに【快】の反対は【苦】である。

例えば・・・

『佐々木家の一日のお小遣い』

妻1000円(+1000)
息子200円(+200)
娘0円(-200)
娘0円(-200)
私0円(-200)
【幸福の合計+600】

仮に妻が長男にだけ200円をあげたとしよう。妻や長男は【快】であるが、他のきょうだいは「兄貴だけずるいよー!」と言い、私は「せめて200円下さいよ・・・涙」という不満がつのるので【苦】となる。
【快・苦】を数値化してこれを全部足してみると、1200円を分配した結果で600という値が出る。

もし、まれに私の妻の機嫌が良くて、こういう配り方をしてもらえたらどうなるだろうか。

妻500円(+500)
息子200円(+200)
娘200円(+200)
娘200円(+200)
私100円(+100)
【幸福の合計+1200】

なんと幸福の合計が、先ほどの2倍の1200になるのだ。
この際、私は100円でも涙をのもう。
同じ金額(原資)でも、配り方を変えるだけで家族全体の幸福度が変化することが分かるだろう。

最も多くの人々の【快】を足し算して、それが最大化する取り組みが、結果的に全体の幸福に影響するという考え方を、佐々木家の家庭内の序列をもとに説明した。
但し、あくまでこれは考え方のひとつで、これが正しいか否かはまた別のお話だ。

説明の例えがお金で、関西でいうところの「やらしい話」にはなったが、これは人々の【心―こころ】でも同じ考え方ができるだろう。
というよりもむしろ【心(感情)】で例えるべきなのだ。

私たちは【土屋丸】という船の乗組員として、日々それぞれの役割を全うしながら日本の福祉という大海原を航海している。
楽しい、嬉しい、面白い、悲しい、苦しい、腹立たしい、等、それぞれが色々な感情を抱きながら船上、船内で過ごしていることだろう。

もし我々の仲間の半数が【快】を感じ、半数が【苦】を感じていれば、幸福の総和が0となり、これでは船はなかなか進むことができなくなってしまう。
さらに【苦】が【快】を上回ることがもしあれば、言わずもがなである。

では【最大多数の最大幸福】の考え方で皆が過ごせたならどうなるだろうか。
ぜひ、皆で考えてみてほしい。

船内の幸福の総和を最大にする、そのために土屋丸の皆でお互いにどう想い合えるのか、自分がどうしてほしいのか、何をしてあげられるのか、そこに何が必要なのかを私は皆と一緒に考えたい。

そして、その答えを乗組員全員で共有し、強い一体感で過ごせるならば、土屋丸はこの先どんな逆風にあっても、きっと荒波を割って突き進むことができるだろう。

貴方のとなりで一生懸命に櫓をこぐ人を、夜通し甲板で見守る人を、命を預かって舵を握る人を、想い合ってください。

どうか今日も皆が幸せでありますように。

 

佐々木 優(ささき まさる)
ホームケア土屋 四国

 

  • sns