変化するということ / 野呂一樹(ホームケア土屋 東海) ~新しいことへの挑戦と反省~

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私は株式会社(営利企業)が介護に参入する、ということに大変な嫌悪感を持っていた。

10年以上も社会福祉法人で働いており、1法人1施設の社会福祉法人やNPO法人との関わりが深かったため、クライアント一人一人と寄り添う密な支援の素晴らしさを実感していた。そこはお金を稼ぐ、という目的とはあまりにかけ離れており、そのため営利目的での福祉・介護に関わるということにとても否定的だった。

もちろん、それは、営利企業との関わりが少なかったことから生じる偏見だった、ということを今は気づいている。

なぜその偏見の塊であった私が、現在営利企業である(株)土屋で福祉に携わっているかは、一言でいうと「なんとなく」だった。もちろん営利企業の福祉はどんなものだろう、と思っていたのもあるが、そこまで強い思いも特になく、「なんとなく」「たまたま求人が目に入っただけ」という言葉が一番近いと感じている。

いざ入社をしてみて、外からみていた営利企業として感じていたことそのままだったな、と思ったこともあったが、営利企業には営利企業ならではの、できることが大きく、またおもしろいと感じることがたくさんあった。その筆頭が、ソーシャルビジネスという考え方だ。

自分が今まで体験していたことが、言葉として、かつ経営の考え方として既に世に出ていたということにとても衝撃を覚えた。

前職で、とある営利企業がCSR活動の一環として障害者とコラボしたい、と相談に来たことがあった。そこで様々な内容を提案し、とりあえず小さなことから進めていきましょう、と本当に小さなことから始まった。

障害者施設と障害者にとってよかれ、またそれがCSR活動に繋がる、という善意の気持ちからスタートしたことだったが、1年以上経ったころ、「今までよりお客様が増えた。」「普段は他社へ相談していた内容がこちらに来るようになった。」という声が各支店から届いたと伺ったときは、とても感動したことを覚えている。

これがソーシャルビジネスの一つではないかと私は考えているが、上記のようにCSR活動が営利企業として拡大に繋がっている、と体感した経験だった。

この経験とソーシャルビジネスという考え方は、私が以前から考えていた一人一人に寄り添う非営利的な考え方と全く違うどころか、とても似ていると感じた。

そして、営利企業ならではのマンパワーや、資金面、そしてネットワークの強さにもとても魅力があり、大きな営利企業ならではのこのような力があれば、ソーシャルビジネスというステージでできることは本当にたくさんあるだろうと感じている。

井の中の蛙大海を知らずの一言ですむ話だが、私個人ではとても大きな心境面での、自分が冷静に感じている状況と経験をもとに全く新しいステージへ飛び込んだ後に起こった変化だった。

この変化を受け入れることができたのは、全く知らない世界へ飛び込んだという認識が自分にあったから、つまり自分の無知を把握していたことが大きいと思っている。

株式会社土屋は、介護を長く続けてきた方、全く未経験の方、私より年上、年下の方、転職されてきた方も様々な業種で働いてきた方ばかりのため、本当に勉強になり会話をすることが楽しく、様々な経験談や考え方を聞くことが自分のためになると身をもって毎日体験している。

様々な方の考え方や経験を参考にし、今後起こりえる様々な経験を自分の糧にしつつ、私自身はまた変化していくだろうと予想しているが、私はそれを素直に楽しんでいきたい。

 

野呂 一樹(のろ かずき)
ホームケア土屋 東海

 

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