―これからのところをすこし伺えれば、と思います。これから土屋でどんなことを行なっていきたいかを聞かせてください。
今、人事制度に関しては、別会社も入ってくださって、人事評価の内容をブラッシュアップしています。
まずはそこをしっかりやっていきたいですね。
それから、制度設計についてです。
土屋は創業時、重訪をメイン事業としていたこともあって、社内のさまざまな制度がホームケア土屋をベースにつくられているところが多いんです。
でも今、グループ会社が増え、職種や業種が広がる中で、正直なところ、制度の方が追いついていない現状があります。
業種や部署、階層も増えている中で、働く人と制度をしっかりマッチングさせていくところはやっていきたいですね。
今後は、会社の拡大に伴って管理職が増えていくことも予想できます。
管理職向けの研修もまだまだ足りていないので、そういった教育体制もつくっていきたいです。
―外村さん自身はこれまで、ホームケア土屋のマネージャーから始まり、本社管理部 法務課、土屋ケアカレッジ、人事労務課……とさまざまな業務や部署に関わられてきてます。ご自身では今後、こんなところに関わりたいという思いはありますか?
そうですね。
私自身は、コンプライアンス違反が発覚した後の処置をしたり、退任した後の部署を引き継いだり、と人が足りていないところに配属されることがこれまで多かったんです。
ある意味、くじ運がいいと言いますか――引いちゃうんでしょうね。あと、見つけちゃうんです(笑)。
でも「それが自分の仕事なんだ」と思ったりするんですよ。
だから正直なところ――「次はどうなるだろう」と自分でも思っているところがあるんです。
もちろん、今、関わっている業務でいうと、これまでも言ったように制度や人事周辺に関わる基盤の部分は固めていきたいです。
その上で、経営に関わる部分――知識や経験を積むことが今後は大事になってくるかなと思ってます。
もちろん、今までやってきたことの延長線上にあるとは思うんですが、もうすこし広い視点や今まで持っていなかった視点で物事を考えられるようになっていくことで、より会社に貢献できたらいいな、と思いますね。
―外村さんはこれまで福祉や介護の仕事を長く続けられています。なぜ、この仕事を続けていると思われますか?
そうですね。福祉の仕事を続けている理由……。
「この仕事は社会に必要なことだな」っていうことは本当に思っているんです。
一方で、自分の中では「人と関わることが好きだった」っていうことも理由なのかなと思いますね。
製造業に就いていたこともあって、やっぱり機械は好きなんですよ。
でも仕事をする上で、当然ながら人と関わっていく中で、クライアントの生活が良くなり、従業員の生活も良くなる場面をたくさん見てきました。
だから今、この会社にいるんですが――そういった場に立ち会えることが、この仕事を続けている大きな原動力になってる気はします。
現在の職務上、コンプライアンス違反やトラブルの間に入って関わることもあります。
もちろん、そういう業務はいい面だけでは成り立ちません。
でも、そういったことが原因で会社の経営が傾いてしまったら、今、サービスを利用してくださっているクライアントも、働いてくださってるアテンダントの生活も全部なくなってしまう――となると自分の生活もですが、土屋に関わるみなさんの生活を考えた時に、自分が今、関わる仕事というのは、会社を存続していくために、“誰かがやっていかなきゃいけないこと”なんですよね。
そこは自分の中では強い思いがあって、責任として感じているところがあるんです。
それが自分にとっての原動力というか――“やっていきたいこと”にもなってますね。
―最初のお話で、「介護の仕事に救われた」ということも仰られていました。
それもありますね。
最初にこの仕事を始めた時、未経験の自分を受け入れてもらえたところもありますし、「受け入れていく側になっていきたいな」っていう思いはもともとあったので。
私は新しい人を採用する時、「介護の経験がなくても働ける会社にしていきたいな」と思うんです。
一度は転んだ人でも立ち上がれる、土屋をそういう組織にしたいかな。
“救われる組織”と言いますか――。
この会社に限らず、介護業界全体としてもそう思います。
そこはきっと、高浜代表の気持ちもあるところだと思いますしね。