―今は、デイホーム土屋錦海でどんなお仕事をされているんでしょうか。
食材は業者さんから入ってきますので、それを調理するだけです。
利用者さんは――なかなかね、名前と顔が覚えられませんでね、最初は。働くのが、週3日ほどでしょ。
苦労しましたけど、今は慣れて、利用者の方ともお話しして楽しいです。
―今されているお仕事でも人と関わるところでも、小川さんが普段、大事にしてらっしゃることってありますか。
いつも声掛けしてますね。「今日は、ごくろうさま」って。
「仕事以外、私に出来る事があれば、利用して下さい」という思いですね。
新しい仕事はいつも興味津々。
「私にもできるかな」っていう気持ちはありますけど、「やってみよう」っていう気持ちの方が強いですね。
―今のお仕事の中では、どんなところにワクワクされるんですか。
今日来て、メニューを見て、「メニュー変えてもいい?」って。
「これをこっちにやって、あれをあっちにやって……」とかって。
メニュー変更、大好きです(笑)。
その日のメニューはもともと決めてあって、どういう味付けって書いてあるんですけど。
「これ食べて美味しいかな。自分が食べてみて美味しいかな」と考えてみて、「あんまり美味しくなさそうだな」と思ったら味を変えてみたり。
今、日曜出勤になってますでしょ。
日曜出勤の利用者さんが少ない時は、「冷蔵庫の中のあるものを使って料理してください」って言われて。
冷蔵庫見て、その場であるものを組み合わせてつくるんです。それは楽しいです。
―デイホームで働かれてから出会った人の中で、印象に残ってる方はいらっしゃいますか?
ありますね。
私、耳が悪いでしょう。
「まわりに迷惑かけるんじゃないかな。どうしようかな」っていう悩みがあった時があったんですね。
だから「耳が悪いから、私はもうそろそろ……」って何回も考えたんですけど、そしたら職員の方が「小川さん、ご飯はお耳で作るんじゃなくて、おててで作るんですよ」って言われて。
頑張ってます(笑)。
職員の方にはずいぶん助けてもらってますね。
機械なんかも、「ちょっとでも変なボタン押したら、壊しちゃうかも」っていう気持ちがあって。
朝来ても、出勤簿も「お願いします」。帰る時も「お願いします」。
私、機械がダメなんです。
携帯も「本当は持ちたくない」って言ったら、「あんたがいちばん持っとかないといけんだがね」って娘に言われました。
「いちばん遊び歩いてるから」って(笑)。