【一緒に働くスタッフたち】
デイホーム土屋たいわ管理者の増子大介(ましこだいすけ)さんはパワフルで障害支援に何十年と関わって来た方で、勉強になることばかりです。
私はよく増子さんの声の掛け方や聴き方、話す内容など、聞きながら盗んでいます。
また、織田さんとは長い付き合いになりました。
織田さんは本当に引き出しが多く、アイディアの天才ですね。
織田さんの介護力やみんなを楽しませよう、みんなを惹きつけるところ、尊敬することばかりです。
2人を初め、スタッフみんなが経験豊富で、学ぶことが本当に多いです。
何より、デイホーム土屋たいわのスタッフがみんな優しいです。優しさの塊ですね。
―最後に、これからのことを伺いたいです。「たいわでこれからこんなふうに働いていきたい」「こんなことができたらいいな」があったら聞かせてください。
たいわでは――“現状維持”ですね。というのも、今後、利用者さんが増えていくと思うんです。
いろんな方たちが来るのが予想されていて、それに対応ができるように、今やっていることや関わりの質の部分を崩さず、維持していく。
誰がきても、焦らずに迎え入れられるような状況をつくっていけたらなって思います。
そういう意味での、“現状維持”です。
―聖羅さん自身、家族の存在をすごく大切にされてるというふうに書かれていました。介護という「人」を真ん中に置いた仕事の中で、ご自身や家族の存在が鏡になっているような部分があるのでは、と思います。聖羅さんにとっての家族ってどんな存在なんでしょうか。
家族があってこその自分だと思うんです。
大切な人たちがいるから、自分も頑張って日々生活もできてるのかなって思っていて。
「その人たちに会いたいな」って思う分、仕事も頑張れる。次、会いに行くために頑張る。
旦那さんも、仕事の相談に乗ってくれたり、私がしている介護の仕事を理解してくれているので、そういうところですかね。
―介護の仕事を10年近く続けられてきて――なぜ今もこの仕事を続けていると思いますか?
18歳から介護の仕事を始めて、「介護やってて偉いね」「よくやってるね」なんて、たくさん言われてきました。
でもいつも、「若いから偉いのかな?」って思っていて――。
「介護が大変だから、やってて偉いね」っていう感覚が、私自身はあんまりわからないんです。
「私にとっては、全然、“大変”なんてことないのになぁ」って。
介護の現場は、人と接するからこそ、人のあったかさ、喜びや悲しみ、その人の人生に寄り添っているというやりがいを感じられて――だから頑張れるんです。
日々、人のあったかさを感じられているから、自分も人に優しくできるし、誰かをサポートしていきたいなって思えるんですよね。
だから私は頑張れるし、この仕事を続けていけてるんだと思います。
【震災】
東日本大震災
私が中学3年生の時です。
海の町、石巻市出身の私も被災した中の1人です。
あの日のことは今でもよく覚えていて、映像を見ると吐き気や頭痛がします。辛い記憶です。
あの時、大切な人も失いましたし、
あの一瞬で世界が変わりました。
私は後悔しない人生を歩むこと、日々笑顔を忘れないこと。
伝えたい気持ちは言葉をして伝える。
毎日を大切に過ごすこと。
家族、周りの大切な人へ連絡を取ろう。
そんなことを思いながら生活しています。
どんなことがいつ起きるか分からないので、今生きているこの人生を大切にしたいと思って生きています。