介護ベッドをレンタルしたい! 自費での購入とどちらがおすすめなの?費用相場はいくら?

人間は年齢を重ねるごとに、筋肉量や身体機能が衰え始め、自力で起き上がることや、座位を保つことが難しくなってきます。

自宅で生活を続けながらも身体的に要介護の状態となったクライアント自身の負担、そして介護を担当する家族やアテンダントの身体的な負担を軽減することのできる福祉用具の一つが、介護ベッドです。

介護ベットに対して高額な商品というイメージをお持ちの方や、購入とレンタルで悩んでいらっしゃる方も多いですよね、

今回の記事では介護ベッドの特徴と、レンタルと自費購入の費用比較などを分かりやすく解説していきます。

介護ベッドについてお悩みの方はぜひ最後までご確認ください。

目次

介護ベッドの特徴

介護ベッドは福祉用具の一つで、特殊寝台とも呼ばれています。

ベッド上での座位を保ちやすくする背上げ機能・ベッド本体の高さを調整する昇降調節機能・足のむくみをふせぐための膝上げ機能が備わっていることが一般的です。

ボタンを押すだけで高さや角度を変えることができるからこそ、介護される側のアテンダントにとっても、介護をする側の家族やアテンダントにとっても、腰にかかる負担や無理な態勢をとることで生じるダメージなどを軽減することができます。

介護ベッドに搭載されている角度や高さを調節する機能は、ベッドに搭載されているモーターの数によって違います。

介護ベッドのモーター数は、1モーター、2モーター、3モーター、1+1モーターのタイプがあり、メーカーによってはモーターの機能が異なる場合がありますが、モーター数が増えると価格も高額になるようです。

介護ベッドの安全性

介護ベッドはクライアントの身体を支える、とても大切な福祉用具です。

そのため安全性が保証された商品を使用する必要があります。

介護ベッドの安全性を確認する上では、JIS規格(日本工業規格)の認証を受けているかどうかがチェックポイントです。

JIS規格に該当しない介護ベッドの場合、転落事故や挟まれ事故などの原因になりかねませんので、必ず注意しましょう。

介護ベッドを導入する前に

クライアントの身体機能を補助する目的で「介護ベッドを自宅に置こう」と考えたとき、実際にはどのような点に着目して、ベッド本体を選んだり、レンタルと自費購入を比較するとよいのでしょうか。

詳しくご紹介していきます。

ベッドのサイズは問題ないか

介護ベッドはクライアントの身長に応じて、ミニサイズ・レギュラーサイズ・ロングサイズが展開されています。

身長に適合したベッドを適切に選ぶことも大切ですが、介護ベッドは壁にぴったりとくっつけた状態でリクライニングや昇降の機能を使うことができません。

利用しようと思っている介護ベッドが、希望の部屋に余裕をもって搬入・設置できるサイズであるかどうか、事前に確認しておきましょう。

レンタルか自費か

介護ベッドは複雑な構造をしていることもあり、自費で購入する場合の価格は7万円から20万円程度です。

性能によって値段に大きな幅がありますが、いずれの商品も高額なものであることには変わりありません。

また介護ベッドを使用する期間は人によってまちまちではありますが、介護度が進行するにつれてより機能的な介護ベッドが必要になってくるケースも考えられます。

そのため介護ベッドは、基本的にはレンタルがおすすめです。

介護保険の適用もチェック

介護ベッドは福祉用具の1つですので、要介護2〜5のクライアントがレンタル使用する場合、もしくは要支援1・2と要介護1のクライアントに対してかかりつけ医の判断と自治体の許可があった場合は、介護保険制度が適用されます。

年金収入の額や所得に応じて自己負担割合は異なりますが、一般的には通常の介護保険サービス利用と同様に、レンタル代金のうち自費は1割という形で介護ベッドを利用することが可能です。

要介護2以上に該当するクライアントの場合は、介護保険制度を利用した介護ベッドレンタルが最も経済的です。

一方で要支援1・2と要介護1のクライアントで例外給付が認められない場合などは、長期的に考えると自費で購入したほうがお得になるケースもあります。

レンタルと自費。介護ベッドの価格はいくら?

先ほどご紹介した通り、介護ベッドを自費で購入する場合は7万円から20万円程度が標準的な価格です。

一方でレンタル利用の場合は、自己負担1割のケースで介護保険の適用をすると、レンタル価格が月額800円から1,500円程度となっています。

最も高スペックな介護ベッドを1年間利用したとしても、年間18,000円程度で利用することができます。

この計算によると、同じタイプの介護ベッドを10年間レンタルで利用し続けたとしたら、購入と同程度の費用感に収まるというイメージになります。

実際には、レンタル利用の場合は費用の中に不具合が起きた場合のメンテナンス費用やアフターケア費用が含まれていることが多く、お得といえます。

介護ベッドをレンタルする場合の手続き

介護ベッドを、介護保険制度を利用してレンタルしたいと考えている場合は、まず担当のケアマネージャーに相談する必要があります。

訪問介護やデイサービスの利用と同様に、介護ベッドのレンタルをケアプランに盛り込むことで、介護保険制度の適用対象となります。

ケアプランで介護ベッドのレンタルが認められると、次はレンタル会社の選定です。

ケアマネージャーから紹介されるレンタル会社の他にも、いくつか気になる介護ベッドレンタル会社を比較して、いくらぐらいの費用感になるか、必要な機能が十分に備わっているかを検討していきましょう。

また介護保険制度を利用して福祉用具をレンタルしている場合は、利用開始後も定期的なモニタリングによって、レンタル利用が適切であるかの確認があります。

利用開始後に身体機能の低下が進行してきた場合や、レンタル中の介護ベッドでは必要な機能が足りないという場合は、モニタリングのタイミングを利用して相談してみましょう。

介護ベッドのレンタルは、自費よりお得なケースが多い!いくらで利用できるか、確認を忘れずに

介護ベッドについて、レンタルと自費利用の場合にいくら程度の料金が必要になるかを中心にご紹介してまいりました。

介護ベッドは自宅介護を豊かにしてくれる福祉用具ですが、機能によっては商品価格が非常に高額になるケースもあります。

そのため自費で利用するよりも、介護保険制度を適用したレンタルの方が、介護ベッドをお得に利用できる可能性が高いです。

購入やレンタルを決める前には、それぞれのケースでいくらぐらいの費用が必要になるのかを確認し、納得したうえでの契約を行いましょう。

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この記事を書いた人

介護業界で働かれる方や、介護サービスを利用されている方、これから利用を考えている方などへ向けて、介護保険、障害福祉サービス、社会的背景などの制度情報や役に立つ情報を定期的に発信しています。

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