大切な親の介護を自分でやりたい。介護と向き合うときの注意点を徹底解説。

人間は年齢を重ねるごとに身体機能や認知機能が衰え、介護が必要な状態になります。

特に近年の日本では医療技術の発展や衛生環境・栄養状態の向上によって平均寿命が伸びている傾向にあり、人口における介護を必要としているクライアントの比率も高まっています。

働き世代を中心に、「もしも大切な親が介護を必要とする状態になったら」という問題は、他人事ではありません。

いずれやってくる親の介護を自分で行うとき、あるいは介護保険制度を活用しながら行っていくとき、どのような点に注意しておけばよいのでしょうか。

今回は親の介護に自分で向き合うときの介護の方法や注意点などをご紹介していきます。

目次

突然やってくる親の介護

厚生労働省の調査によると、令和5年11月末時点で介護を必要としているクライアントの数(要介護(要支援)認定者数)は707.5万人となっています。これは65歳以上の19.3%、つまり5.2人程度に1人が介護を必要としていることになります。    

自分の両親や配偶者の両親が65歳以上の高齢者であり、今現在健在している場合は、いつ誰が介護を必要とする状態になったとしても珍しくはありません。

認知症のように徐々に症状が出現するケースや、転倒などをきっかけに肢体に不自由が残ってしまうケースなど介護が必要になる理由は様々ですが、「介護は自分事」という意識をもち、常日頃から情報収集をしておく必要があります。

【参照】介護保険事業状況報告の概要(令和5年11月暫定版)

介護の種類:居宅?施設?

介護が必要な状態、すなわち要介護状態に親が認定された場合、介護の方法としては大きく分けて居宅介護と施設介護の2パターンがあります。

施設介護は高齢者施設や特別養護老人ホームなどに入所し、生活のほとんどを施設のなかで過ごす介護のスタイルです。

24時間体制で職員の見守りがあり、安心して過ごすことができるというのが施設介護の大きなメリットとなっています。

一方で民間の施設では高額な入居費用が、公営の施設ではキャンセル待ちが常態化していることがそれぞれデメリットとなっており、なかなか入居は難しいというのが現状です。

またクライアント自身の「最期まで住み慣れた自宅で自分らしく過ごしたい」、「落ち着いて過ごすことのできる自宅で、家族と最期を迎えたい」という想いから、施設介護に抵抗をもつ方も少なくありません。

自分で親の介護を行う居宅介護

施設介護とは異なり、自宅での介護生活は「居宅介護」と表現されます。

先ほどご紹介した通り、自分らしく過ごすことのできる自宅で介護生活を送りたいと希望するクライアントは非常に多く、また介護を担う家族としても、大切な親のためにできる限りのことをしたいと考え、自分での介護を希望される方が少なくありません。

ただし親の介護を自分で行う時には、想像以上に様々な負担がかかってくるので、注意が必要です。

自分で行う親の介護の注意点①終わりの見えない進行性の介護

認知症や身体機能の低下などは、現状維持を目的とした薬やリハビリといった方法は確立されているものの、根本的に老いを食い止めたり、症状を改善したりすることはできません。

そのためペースに個人差はあるものの、徐々に介護度は進行し、日増しに介護の負担は重くなっていくと感じる方が多いです。

また介護では明確に終わりの時期が明示されている訳ではないので、先の見えない長いトンネルを歩いているような状況に、疲労感を覚えるようになります。

自分で行う親の介護の注意点②自分の時間がなくなる

クライアントが自分の力で解決できないことが増えていくと、必要とする介護の量が増加します。

先月までは着替えを手伝うだけでよかった入浴の介助が洗髪・洗身まで必要になってきたり、あるいはトイレまでの歩行支援を行っていた状態から排泄の援助を必要な状態になり、最終的にはおむつの管理が必要になったりするなど、介護をする時間は日に日に伸びていきます。

そのため「自分の自由な時間がもてない」「介護のために仕事をやめざるをえない」など、24時間のほとんどを介護に費やす必要が生じてきます。

自分で行う親の介護の注意点③精神状態の悪化

介護が必要な状態になってくると、クライアント自身は進行する介護度や変化に戸惑い・苛立ちなどを感じ、感情のコントロールが難しくなってきます。

また介護を担う家族も、介護が生活の中心になってくると共に肉体的・精神的な負荷を感じて、疲労や焦燥の念にかられ、クライアントに優しく接することができないと感じることがあります。

特に家族という関係のなかで本音でお互いの感情がぶつかりあうと、お互いに思っている以上の強い言葉が相手を傷つけてしまうような負の連鎖に陥りがちです。

家族という閉鎖的な空間で介護を行う際は、クライアントと家族、双方のメンタル面を意識して整えていく必要があります。

自分で行う親の介護が辛くなる前に

「大切な家族を支えたい」
「親が自宅での生活継続を希望しているので、叶えてあげたい」

このような理由から居宅介護を行っていても、家族介護の負担は想像以上に重たいものです。

親の介護を自分で行うなかで辛いと感じることが増えてきたら、積極的に介護保険サービスを活用していきましょう。

土屋グループの介護サービス

親の介護を自分で行いたいと考えている場合、実際にはどのようなサービスを利用していくことになるのでしょうか。

居宅介護を選択した場合に介護保険を適用することで利用可能なサービスは、訪問介護・訪問看護・デイサービスなどが一般的です。

介護度によって利用できる頻度やサービスの支給量は上限が定められており、支給上限までは少ない自己負担(原則として1割負担)でのサービス利用が可能です。

また定期巡回・随時対応型訪問介護看護という介護サービスでは、介護度ごとに定められた月額の定額料金で、24時間年中無休のサービス利用が可能です。

訪問介護や訪問看護、デイサービス、そして定期巡回・随時対応型訪問介護看護のいずれも、株式会社土屋グループが日本各地でサービスを提供中、もしくは提供準備中です。

親の介護に自分で向き合うなかで生じたご相談やお悩みは、お気軽に株式会社土屋グループまでお問い合わせください。

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この記事を書いた人

介護業界で働かれる方や、介護サービスを利用されている方、これから利用を考えている方などへ向けて、介護保険、障害福祉サービス、社会的背景などの制度情報や役に立つ情報を定期的に発信しています。

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