介護職を新卒で就くデメリット|対処法や令和3年度の介護状況も解説
「新卒で介護職に就くデメリットはなに?」
「やはり新卒で介護職に就くのはやめたほうがいいかな?」
といったお悩みや疑問はありませんか?
学校の卒業が近づき、いざ働くとなるとどこに就職すればいいのか、業種が多く迷ってしまいますよね。
そのなかで、介護職に興味があっても、仕事が大変なイメージもあり、介護の道に進んでもいいのか迷ってしまう方も少なくありません。
以降では、令和3年度の介護職の現状と新卒で就くデメリットについて解説します。
令和3年の介護職の現状
令和3年の介護職の状況について紹介します。
介護職に対して呆然とした不安を抱えている方は、介護職の賃金や人員状況、現在介護職に就いている人の仕事継続の希望を知っておくといいでしょう。
紹介している内容は以下のとおりです。
- 所定内賃金と賞与の金額
- 職種別の人員状況
- 職種別の仕事継続の希望
では、一つずつ解説します。
所定内賃金は増額しているが賞与は減額している
令和3年度に行われた介護労働実態調査の結果、所定内賃金は増額しているが賞与は減額していることがわかりました。
公益財団法人 介護労働安定センターが調査をし、無期雇用職員(正社員)として働く人の所定内賃金と賞与の金額の結果を発表しました。
比較をしているのは平成29年度から令和3年度にかけてです。
平成29年度の所定内賃金は231,161円となっていますが、平成30年は234,873円、令和1年は234,439円、令和2年度は243,135円、令和3年度は244,969円と徐々に増加しています。
一方で、賞与は一度急激に上がった年がありましたが、令和3年になると急激にまた下がっています。
平成29年度の所定内賃金は593,438円となっていますが、平成30年は598,379円、令和1年は599,506円と少しずつ上昇し、令和2年になると626,094円と急激に上がっています。
しかし、令和3年になると605,212円とまた20万円程度下がりました。
参考元:公益財団法人 介護労働安定センター 令和3年度介護労働実態調査
職種別の人員の過不足状況
職種別に人員が不足しているのか、足りているのかをアンケートした結果、全体的にやや不足と感じてる割合が多いことがわかりました。
アンケートを行った職種は以下のとおりです。
- 訪問介護員
- サービス提供責任者
- 介護職員
- 看護職員
- 生活相談員
- PT・OT・STなど
- 介護支援専門員
回答内容は以下のとおりです。
- 大いに不足
- 不足
- やや不足
- 適当
- 過剰
上記の内容からやや不足は大問題と感じるほどではないことがわかります。
以下の画像はアンケート結果の詳細です。
引用元:公益財団法人 介護労働安定センター 令和3年度介護労働実態調査
職種別で見ると、大いに不足、不足、やや不足の数値を合計し、不足と感じている人の割合が最も多い職種は訪問介護員でした。
職種別の仕事継続の希望
無期雇用職員と有期雇用職員で仕事を続けたいか否かをアンケートにした結果がまとめられています。
アンケート結果から、無期雇用職員と有期雇用職員ともに「今の仕事を続けたい」と答えた方は50〜70%以上いました。
それぞれの雇用形態でアンケートを行った職種は以下のとおりです。
- 訪問介護員
- サービス提供責任者
- 介護職員
- 看護職員
- 介護支援専門員
回答内容は以下のとおりです。
- 今の仕事を続けたい
- 今の仕事以外で問1に記載されている仕事をしたい
- 問1に記載されている仕事以外をしたい
- わからない
- 働きたくない
- 無回答
以下の画像は、無期雇用、有期雇用職員それぞれのアンケート結果です。
引用元:公益財団法人 介護労働安定センター 令和3年度介護労働実態調査
上記のように、働きたいと感じている人の割合は高いため「新卒で介護職に就いてもやめることになりそう?」「働かないほうがいい?」とは思わなくても良いでしょう。
自身がやりたいと感じているのであれば、自信をもって介護職に就くことを目指せばいいのではないでしょうか。
参考元:公益財団法人 介護労働安定センター 令和3年度介護労働実態調査
介護職に新卒で就職するデメリット
実際に介護職で働いている人は、このまま働きたいと考えている人が多くいました。
しかし、新卒だからこそ生じやすい悩みがあったり、デメリットに感じたりすることもあるのは間違いありません。
デメリットに感じやすいものとして以下があります。
- 高齢者とのコミュニケーションに悩む
- 生活リズムが崩れて体調を崩しやすくなる
詳しい内容と対処法について解説しているのでご覧ください。
【デメリット1】高齢者とのコミュニケーションに悩む
新卒で介護職に就いた場合、高齢者とのコミュニケーションに悩みやすい傾向にあります。
年齢差が大きくジェネレーションギャップがあるため、話が合わなかったり、話している内容が理解できなかったりすることも少なくありません。
たとえば、昭和初期に流行っていた歌や歌手の話をされてもわからないため、返答に困ることがあります。
また、方言が独特な東北や沖縄といったところは、昔の人しか使用しない意味が伝わらない方言があることも。
そのような場合、私たちのように若い人は言葉の意味が伝わらないため会話が成立できず困ってしまうこともあるのです。
対処の仕方
ジェネレーションギャップに悩む場合は、クライアントの年齢から時代を割り出し、そのときに流行っていた曲や歌手を調べましょう。
方言がわからない場合は素直に意味を聞いたり、ネットで調べたりして知識を増やしていきましょう。
【デメリット2】生活リズムが崩れて体調を崩しやすくなる
規則正しく生活した学生時代を過ごしていた場合、夜勤によって生活リズムが崩れて体調を崩しやすくなる可能性があります。
肉体的にも精神的にも体調を崩すことがあるため「覚悟を決める」「うまくケアするスキルを身につける」といったことが必要です。
対処の仕方
もし、働き方に不安があるなら、夜勤がない事業所を選びましょう。
たとえば、デイケアやデイサービスなどの通所事業所は基本的に日勤です。
よって、夕方ごろに勤務が終わり帰宅します。
ただし、なかにはお泊まりができるデイサービスもあるため注意が必要です。
お泊まりができる施設では夜勤があるため、夜勤を避けたい場合は必ずチェックしておきましょう。
介護職に興味がある方へ|不安ならデイサービスで働いてみよう
新卒で介護職に就くのが不安な方におすすめなのが、デイサービスです。
どのような所なのかや仕事内容について解説します。
デイサービスとは
デイサービスとは、自宅から事業所へ通う介護サービスです。
基本的に日帰りとなっており、送迎は事業所が行います。
デイサービスでは、入浴の介助、レクリエーションによる訓練、食事の提供を行います。
要支援度もしくは要介護度が低いクライアントが利用することが多い傾向です。
要支援度が低いクライアントに関しては、寝たきりや症状の進行を遅らせるリハビリを行うことを目的としてサービス提供を行います。
仕事内容
仕事内容は以下のとおりです。
- 入浴介助
- 排泄介助
- 食事介助
- リハビリレクリエーションの実施
- 送迎
お泊まりデイサービスの場合は、上記に加えて夜間の見回りも行います。
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