介護業界は新卒の離職率が高い?
「介護業界は離職率が高いって本当?」
「実際、どのくらいの離職率があるの?」
このような疑問はありませんか?
介護業界自体が離職率の高い仕事だと言われています。
しかし、実際は離職率は減少傾向にあり定着しつつあります。
では、新卒はどうでしょうか。
以降では、新卒の離職率、離職した介護職員の勤続年数、離職率が高いといわれる理由について紹介します。
介護業界は新卒の離職率が高い?
介護業界は、新卒の離職率が高いのでしょうか。
結論からお伝えすると、新設の離職率はそれほど高くありません。
以降では、以下の内容を順番に解説します。
- 具体的な離職率
- 全体の介護業界の離職率の傾向
- 離職した介護職員の勤続年数
- 事業所希望ごとの離職率
では、さっそくみていきましょう。
新卒の離職率は4割程度
令和2年に教育施設を卒業した新卒の離職状況が、厚生労働省から発表されました。
厚生労働省によると、高校を卒業して医療福祉の仕事についた人の離職率は46.4%、大学を卒業した人の離職率は38.8%となっています。
上記の結果から、大学の新卒採用のほうが離職率が低いことがわかります。
職業に関係なく、新卒就職者の3年以内の離職率は学歴が低いほど高い傾向です。
中学の新規雇用は52.9%、高校の新規雇用は37.0%、短大等は42.6%、大学は32.3%となっています。
参考元: 厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します
介護業界全体の離職率は減少傾向
介護業界全体の離職率は減少傾向にあることがわかっています。
産業計と比べると少し高い離職率ではありますが、平成20年度と27年度を比べると少し減少しているのです。
20年度の介護職員の離職率は18.7%でしたが、27年度になると16.5%まで低下し2.2%下がっていました。
減少傾向にある理由は、以下が関係していると考えられます。
- 給与水準が上がってきている
- 働きやすい環境作りを重視している事業所が増えてきている
- 子育て・出産制度が整ってきている
- 人手不足解消のために、外国人採用を行っている事業所がある
特に大きい要素は給与水準のアップでしょう。
介護職は3K、5Kと呼ばれているにもかかわらず、給与が低いため割に合わない職業といわれてきました。
しかし近年になり、定期的に給与がアップしています。
参考元: 厚生労働省 離職率・採用率の状況
離職した介護職員の勤続年数
離職した介護職員の勤続年数は、3年未満の割合が離職者の74%を占め、非常に高い傾向です。
調査の結果、1年未満と1年以上3年未満で離職した人の割合は以下となっています。
一年未満の離職者 | 1年以上3年未満の離職者 | |
訪問介護員の正職員 | 40.1% | 38.2% |
訪問介護の非正規職員 | 34.5% | 37.2% |
介護職員の正職員 | 34.8% | 36.6% |
介護職員の非正規職員 | 49.1% | 30.5% |
参考元: 厚生労働省 離職率・採用率の状況
事業所規模ごとの離職率
事業所希望事の離職率は、規模が大きい所ほど離職する人が少なくなる傾向にあります。
事業所の規模が0人から9人の場合、訪問介護員の離職率は19.1%、介護職員は23.6%です。
事業所の規模が50〜99人以上の場合、訪問介護員の離職率は10.8%、介護職員の離職率は16.5%です。
上記の結果から、規模が小さい事業所は人員不足で一人ひとりの業務の負担が大きく、ツラくなって離職していると考えられます。
根拠として、従業員の人数が多いほど離職率が下がっています。
もう一つ考えられる理由として、大きな事業所は、手当や福利厚生、賞与など働きやすい環境が整備されている傾向にあり、働きやすいと感じていることがあげられます。
参考元: 厚生労働省 離職率・採用率の状況
介護業界は離職率が高くないのに高いといわれる理由
実際のところ、介護業界は、離職率がそう高くないのに高いと言われる理由は何があるのでしょうか。
それには、世間のイメージが関係しています。
- 人間関係が複雑そうなイメージがある
- 産経の職場だから、働き続けるのが厳しいそうなイメージがある
- 給与が低いから生活費に不安がありそうなイメージがある
では、詳しく紹介します。
人間関係が複雑そうなイメージがある
離職率が高いと思われるのは「人間関係が複雑そうなイメージがある」ためです。
介護業界は女性が多く活躍しています。
女性の職場は大変だというイメージが世間的にあるため、介護業界も同様に人間関係が複雑と思われやすい傾向にあるのです。
たしかに、女性の職場は陰湿な嫌がらせ行為などがあることも確かですが、それがすべてではありません。
働きやすい環境が整っている職場では心に余裕があり、嫌がらせ行為などは発生しにくいのです。
また、女性特有の体調不良や育児面の理解が深く、お互いに助け合いができるといった、女性の職場だからこその良さもあります。
3Kの職場だから働き続けるのが厳しそうなイメージがある
介護職は3Kと呼ばれる印象がまだまだ払拭できていません。
そのため、働き続けるのが厳しそうなイメージがある方もまだまだ多くいます。
しかし、実際に働き始めると気にならないことが多くあり、特におむつ交換などの排泄介助は、世間的にマイナスのイメージを受けやすいですが、慣れると何も気にならなくなります。
実際に働いてみて受ける印象と、働いた経験のない方が抱く印象にギャップがあるため、働き続けるのが困難だと思われてしまうのです。
給与が低いから生活費に不安がありそうなイメージがある
離職率が高いと思われるのは「急用が低く、生活費に不安がありそう」というイメージによるものがあります。
しかし、実際は給与の水準が上がってきており、さらに上がる見込みです。
これからもニーズが高まっていく職業であるため、国としても必要性が高い仕事だと感じています。
にもかかわらず、定着率が悪くなかなか人材不足が解消されないため、以前から問題となっている低い給料の改善を掲げ給与が徐々に上がっているのです。
今後、どのくらい水準が上がるのかまだわかりませんが、ニーズの高さから他の企業と変わらないくらいにまでになるだろうと予測できます。
離職率が高い職場の見極め方
離職率が高い職場の見極め方は以下のとおりです。
- スタッフの大量募集をしている
- 福利厚生などの待遇を記載していない
- 常に求人募集をしている
- 相場以上の給与に設定されている
- 面接が短すぎる・出勤日が早すぎる
- 事業所に清潔感がない
上記の内容で共通しているのは、人手不足で余裕がなさすぎる事業所であることです。
人手不足を助けたいと考え入社するのはアリです。
しかし、余裕がないため職場の雰囲気が悪かったり、業務量の負担が大きかったりする可能性は高いため、覚悟する必要があります。
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