―お休みの日はいかがですか?どんなふうに過ごしてるんでしょうか。
今は意識的に土日を休んで、平日に仕事するようにしてます。
休日はほとんどこどもと、家族と過ごすばっかりです。
たまに平日にお休みが取れると、買い物に行ってブラブラしたり。
マッサージに行ったりするのも楽しみですね。
なかなか今、趣味らしい趣味の活動はできてはないんですが――実は結婚する前はロードバイクに乗るのが趣味だったんですよ。
―じゃあ、バイクであちこち遠くまで行かれたり?
40キロ50キロぐらいだったら、1日で走ってました。
隣の総社市のパン屋さんまで行ったり、海沿いの道を通って、玉野市まで行ったり。
ロードバイクを通じて主人とも知り合ってるので、結婚直前ぐらいの時期はよく乗っていました。
きっと体を動かすのが好きなんですね。
―最後に、これからのところを伺っていきたいなと思います。
そうですね。
「今、自分たちにできることって何なのか」――私たちも探りながらやってるところが正直なところで、「将来、こんなことができたらいいな」っていうところまでは具体的には描けていないんです。
でも――「看護師に来てほしい」って思ってる家で暮らす人のところにはすべて行きたい。
小児の方でも「施設に入った方がいい」ってご家族が思ってるようなおじいちゃん、おばあちゃんでも。
「家で過ごしたいんだ」「最期は家で死にたいんだ」っていう人がいたら駆けつける。
そんな訪問看護ステーションになりたいなっていう、ざっくりした夢はあります。
あと、そういう夢を叶えるために、「ちょっとずつ大規模ステーションに成長していきたい」とも思ってます。
というのは、私自身が看護師の仕事と、プライベートとの両立にずっと悩んできた過去があるので。
妊娠、出産、子育て、介護――女性がライフステージの変化で仕事を諦めることなく、「普通に働いて、普通に給料を得たい」――そういう思いを支えていけるステーションにしたいんですよね。
公には子育て支援はどんどん進んでいますが、制度面だけを整えても、それを実行するにはなかなか難しいところがある、と感じていました。
「仕事に没頭したい」と思ったら、家族や同僚、周りにもそれを伝える術も知らないと叶えられない――そう感じたんですよね。
それは、自分の過去を振り返ってみて思うんです。
もちろん、いろんなバランスで両立されている方がいるので一概には言えないのですが、でも「そこそこ両立できていたらいいわ」って本当の自分の思いを諦めてしまったら、そこで夢は止まってしまう。
でも、「私は看護の仕事が好きなんです」「正社員で働いて、ずっと利用者さんと関わっていきたい」――そんな思いを持っている人がいた時に、精神的にも支えていけるような管理者になりたい。
そういう思いはありますね。
―看護師の仕事は、名越さんにとって――もちろん自分で選んだ部分もあるし、気づいたら続いてたっていう部分もあると思うのですが――どんな理由だったとしても、「今、続いている」っていう事実が私はすごく大事だと思うんです。振り返った時に、名越さんがこの仕事をずっと続けられてきたその理由を、最後にお聞きしたいです。
私は「看護師を辞めたい」と思ったことは――娘のことがあった1回だけじゃないんですね。
新卒の頃から、「いつ辞めようか」って思うことが何度もありました。
それこそ「自分はキャリアアップとは一生無縁だ」なんて、最初は思ってたぐらいだったんです。
たとえば、ちょっとした気の緩みや、自分が「よかれ」と思ってしたことが患者さんの命につながってしまう――そういうインシデントを私はこれまで何度も経験しています。
新卒で入ったばかりの頃は、「患者さんを傷つけてしまう前に、私は看護師を辞めた方がいいんじゃないか」。
そんなふうに思って、抑うつ状態になって、お薬が出るぐらいまで落ち込んだことがありました。
退職も表立っては「妊娠を理由に辞めました」と言っているんですが、実際は看護師になって8年目くらいですごく落ち込んで、休職をした時期があって。
その後、復帰をした時に丁寧にサポートしてくれてた師長さんが異動になる、と聞いたのも理由にあって――。
でも……「じゃあ、なんで私は看護師を続けてるんだろう」って、今、改めて考えると、そのタイミング、タイミングで、その時所属していた直属の上司や師長さんがいつも支えてくれてた。
だから――「私は出会いに恵まれてたんだな」って。
今、私が看護師を辞めずにいられているのは――新川さんもそうなんですよ。
「もう二度と看護師になるまい」って決意したあとに、ものすごい力で(笑)、グイッと私を看護師の方に引っ張り戻してくれた。
それは、間違いなく新川さんだと思ってるので。
本当に今は感謝してます。
「看護師を諦めなくてよかったな」って。
だから私は何にもしてないんです。
自分の力だけだったらとっくに看護師を辞めてただろうな、と思うので。