転職を考える際、最も不安に感じることが「面接」ではないでしょうか。就職する際、面接は避けて通れないものです。
本記事では、介護職で求められる人材と面接でよく聞かれる質問、転職理由の考え方について解説していきます。介護職への転職を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
介護職で求められる人材とは
介護業界で求められる人材は以下の通りです。
- 相手を思いやる気持ちを持っている人
- 状況を見て判断できる人
- 体力のある人
- 経験者や資格を持っている人
介護業界は、少子高齢社会が進む日本でさらに需要が高まっている業界です。人手不足が懸念されており、転職をしやすい業界でもあります。
厚生労働省がおこなった、令和2年度の「転職者実態調査」の結果によると、「求人に対して応募してくる人が少ないこと」は「医療・福祉」が78.7%と最も高いことがわかりました。
この状況からみても、介護業界は倍率が低く採用率が高いことが分かります。
しかし、施設によっては人気の施設もあるようです。給与体制や休日休暇、福利厚生などが整っている施設は人気があるため、倍率が高くなる可能性も考えられます。
それでは介護職で求められる人材とはどのような人材なのでしょうか。
相手を思いやる気持ちを持っている人
介護職では「相手を思いやる気持ちを持っている」人材が求められます。もちろん知識や技術も必要ですが、それ以上に人の気持ちを考えることが大切な職業です。
介護職は身体的なケアだけでなく、精神的なサポートも求められます。
たとえば食事介助のとき「ご飯美味しそうですね。食べやすいようにお手伝いさせてください。」など思いやる気持ちを込めた声掛けをすることで、利用者さんとの信頼関係も築けるのです。
介護職で思いやる気持ちを持っている人は、貴重な存在のため転職の際は存分にアピールすると良いでしょう。
状況をみて判断できる人
介護職において「状況を見て判断できる」人材は貴重です。とくに介護施設で働く場合は、複数の利用者さんを同時に介護することになります。
- 周りに困っている利用者さんがいたら「なにかお手伝いできることはありますか?」と声をかける。
- 入浴時に恥ずかしがっている方がいたら「心配しないで下さい、私がいっしょにサポートしますね」と優しく声をかけ安心感を与える。
上記のように、状況を判断する必要があります。臨機応変に対応でき、状況判断が素早い人材は介護業界で重宝されるのです。
体力のある人
介護職は体力を使う職業です。そのため体力のある人材が求められます。
- 入浴介助
- 排泄介助
- ベッドや車を乗降する補助
- 歩行の介助
上記のような介助は、利用者さんを支える必要があり、かなりの体力を使います。また多くの施設では日勤と夜勤の交代制の勤務となるため、体調管理も求められるでしょう。
経験者や資格を持ってる人
経験者や資格保持者は、介護職で重宝される人材です。介護職に学歴は関係ありません。しかし、やる気やスキルを求める職場が多い傾向にあります。
介護現場では、資格保持者にしか携われない仕事があります。
- 喀痰吸引等の医療的ケア
痰の吸引や経管栄養を行なう際には、看護師の資格もしくは、喀痰吸引等研修を修了しなくてはいけません。
- 訪問介護
訪問介護を行なう際は「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」を修了する必要があります。
上記以外にも介護に関する資格は多岐にわたり、専門知識やスキルが必要である業務内容が多くあるのです。資格を持っていることで、広い範囲での業務が可能になるため、資格保持者は必要とされる人材です。
転職の面接時には、どのような人材が求められているのか理解してから挑むことが重要だといえます。それでは実際に、介護職の面接ではどのような質問をされるのでしょうか。
介護職の面接でよく聞かれる質問5選
転職で避けては通れない面接ですが、不安に感じる人は多いものです。ここからは、介護職の面接でよく聞かれる質問を紹介していきます。
回答のポイントも合わせて紹介していきますので参考にしてください。
「前職の退職理由をおしえてください。」
転職の場合は、必ず退職理由を聞かれるものです。ネガティブな内容で退職する方が多いものですが、面接ではポジティブな内容に変換して答える必要があります。
- 人間関係や給与、残業などが理由の場合はそのまま伝えることを避ける
- 前職で得たスキルや知識をどのように活かしたいか
退職理由を回答するポイントは上記の通りです。人間関係や給与面などの退職理由を素直に伝えてしまうと「この職場でもうまくいかなかったら退職してしまうのではないか」と思わせてしまいます。
たとえば「前職を退職した理由は自分のスキルアップのため」「自分の得意なケアをもっと生かした施設で働きたい」など、退職理由はできるだけポジティブな内容に変換する必要があるのです。
また、前職で得たスキルや知識を具体的にどのように活かしたいかをプラスすると尚良いでしょう。
「あなたの介護感・考えを教えてください。」
介護感とは介護に対して、どのような考えをもっているか、どのような介護士を目指しているのかといった意味合いがあります。
- 介護職において必要だと感じること
- 介護職員としてどういった存在であるべきか
上記ポイントを企業理念に基づきながら回答すると良いでしょう。施設が求める人材を理解することが重要です。
施設のホームページがある場合は、事前にチェックをして企業理念を頭に入れておくようにしましょう。
「介護関連で気になるニュースはありますか。」
「介護関連で気になるニュースや出来事はありますか。」という質問は、どれほど介護業界に興味を持っているかを図る質問です。
普段ニュースを見ない方も、面接に備えて最新のニュースを調べておく必要があります。
- 事前に最新のニュースを調べておく
- 気になったニュースに対してどう感じたか
- 自分だったらどう対処するかなど
ニュースに関する回答では、どうしてそのニュースが気になったのか、どう感じたかなどを具体的に話すと良いでしょう。ニュースの内容を事細かく記憶していく必要はありませんが、事前準備は重要です。
「夜勤や残業はできますか。」
介護職は日勤と夜勤の交代制でおこなう施設が多くあります。就職後ずっと夜勤対応が不可能である場合は、夜間勤務のない施設に応募するべきです。
- 一時的な都合で夜間勤務が難しい場合はその理由を伝える
- いつ頃なら夜間勤務に参加できるのかを明確に伝える
- 残業はどの程度かを明確にし、希望をきちんと伝える
また、前職で残業が多くあったことが理由で退職した方は、残業はどの程度あるのか具体的に質問することが重要です。
合格したいがために「残業や夜勤ができます。」と回答し、後々できませんと言うことは避けましょう。
「思っていた業務体制ではなかった。」と再転職することのないように、面接時に気になるポイントは解消する必要があります。
「仕事において大切にしていることはありますか。」
「仕事において大切にしていること」は、介護職で求められる人材であることをアピールできる質問です。
施設の企業理念を意識し、自分が適切な人材であることを伝えましょう。
- 企業理念に基づきながら大切だと考える内容を伝える
- 自分がどのようにして貢献していきたいか具体的に答える
- 大切にしていることは複数回答しても良い
たとえばコミュニケーションや責任感、柔軟性などでも良いでしょう。
「良いコミュニケーションをとるために常に笑顔でいることを心がけている。」「自分の役割を果たすよう、責任をもってチームに貢献していく」など、この人を採用することでさらに良い施設になると思ってもらうことが重要です。
ここまで紹介したものは一例ですが、介護職で求められる人材を理解していれば、面接は乗り越えられるでしょう。
介護の転職で求められるのは最低限のマナーと、施設において適切な人間であるかです。
転職の際は自分のキャリアやスキルをしっかり整理しましょう
介護職で転職を考えている場合、まずは自分のキャリアやスキルをしっかりと整理し、どのような職場環境や働き方が自分に合うのかを考える必要があります。
株式会社土屋は「デイサービス」や「定期巡回サービス」などを全国各地で提供している会社です。働きながら資格取得を支援する、介護資格取得支援制度や充実した研修制度が整っています。
転職でキャリアアップしたい方、これから介護職で働きたいと考える未経験の方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。