現在はパートタイムで介護職に従事している方で、将来的には正社員として働きたいと考えている方もいることでしょう。子育てが一段落し、安定した収入を得るために正社員への道を考える方は多いものです。
本記事では、介護職のパートタイムから正社員へステップアップをするメリットやデメリット、ステップアップ方法、あると便利な資格などを解説していきます。最後に資格取得を目指しながら働ける施設も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
介護職のパートから正社員に転職するメリットとデメリット
まずは、介護職のパートタイムから正社員に転職するメリットとデメリットをご紹介していきます。
メリット | デメリット |
---|---|
安定した収入が得られる | 労働時間が増える |
福利厚生が充実する | 責任が増える |
キャリアアップの機会がある | 柔軟性が低下する |
まずはパートから正社員になる「デメリット」から詳しくみていきましょう。
デメリット1.労働時間が増える
メリットもある一方で、正社員になることで労働時間が増加するといったデメリットも考えられます。正社員になることで、パートタイムの労働時間よりも長い勤務時間が求められる可能性があるでしょう。
令和4年度のパートタイムを含む非正規雇用職員の労働時間は、月平均79.8時間、正社員は月平均162.8時間です。
正社員になると、日々の業務負担も増えその分労働時間が長くなる傾向にあります。残業なども余儀なくされる場合もあるでしょう。
労働時間が増える分給与は増えるといったメリットもありますが、パートタイムのように家庭やプライベートとの両立は難しくなると考えられます。
デメリット2.責任が増える
デメリットのひとつとして、パートタイムに比べ、正社員になると責任が増加することもあげられます。
もちろん、責任が増えるということは、デメリットだけではなく、「メリット」も大きいです。
正社員になると、幅広い業務に対応する必要もあり、部下へのマネジメントやリーダーシップ、ときには意思決定が求められるでしょう。
正社員は、業務の成果や結果に対する責任を負うこともあり、そのためには適切な判断や行動が求められます。責任のある仕事を任せてもらえることは、やりがいを感じ、自己を成長させるものです。
しかし責任の増加により、ストレスや負担が増加する可能性もあるでしょう。
デメリット3.柔軟性が低下する
パートタイムのメリットは柔軟に働けることですが、正社員になると柔軟性が低下することもデメリットとしてあげられます。
パートタイムは、育児などの家庭事情に併せて柔軟なシフトを組めるメリットもあり、平日のみ夜勤なしなどといった、柔軟な働き方をしてきた方もいることでしょう。
しかし、正社員は就労時間が決まっている場合も多く、24時間体制の介護施設では、夜間勤務も受けなくてはなりません。正社員になることで、柔軟な勤務時間の調整が難しいこともあるでしょう。
メリット1.安定した収入が得られる
パートタイムから正社員になるメリットのひとつが「安定した収入」です。パートタイムは時給制の場合も多いですが、正社員になると月給制になることも多く、家計の管理や将来の計画を立てやすくなるでしょう。
さらに、正社員になると賞与を受けられる場合もあり、年収アップも見込めます。収入の安定により、生活費や教育費、医療費などを安心して賄えるようになるため、生活においてより安心感を得られるでしょう。
メリット2.福利厚生が充実する
「福利厚生の充実」は、健康保険や厚生年金など、社会保険制度への加入や、各種福利厚生制度の充実をさします。健康保険や厚生年金に加入するメリットは以下のとおりです。
- 健康保険に加入すると、医療費の負担が軽減され、安心して健康管理ができる。
- 厚生年金に加入すると、将来の老後に備えた年金を受け取れる。
2020年4月に改正された「パートタイム・有期雇用労働法」によって、パートタイムの方も正社員同等に福利厚生が受けられるようになりました。しかし扶養内であったり、個人の働き方によっては、十分な福利厚生を受けられていない方もいることでしょう。
正社員となり十分な福利厚生を受けられることで、さらに安定した生活を手に入れられます。正社員として働くと、退職金制度をうけられる場合もあり、将来退職した後も安心できるでしょう。
メリット3.キャリアアップの機会がある
正社員になると、施設や事業所側は人材育成のため、研修や資格取得支援などに力を入れます。
- 研修では専門知識やスキルを磨くためのプログラムが用意されており、業務に役立つ最新の情報や技術を学べる。
- 資格取得支援では、業務に必要な資格を取得するための支援が行われる。
施設によって研修や資格取得支援を行っていないところもありますが、正社員になることでキャリアアップの機会が設けられている可能性もあるのです。
正社員になることは、介護職のプロフェッショナルとして自分を成長させる、良い機会になるでしょう。
介護職のパートから正社員へのステップアップ方法
介護職のパートタイムから正社員へステップアップしたい方は、どのような手順を踏むべきか迷うことでしょう。
ここからは、パートタイムから正社員へステップアップする方法を、いくつかピックアップして紹介していきます。主な方法は以下の3つです。
- 正社員登用制度を利用する
- 転職活動をする
- 働きながら資格取得をする
詳しくみていきましょう。
正社員登用制度を利用する
一部の介護施設では、パートから正社員へのステップアップを支援するために設けられた制度があります。
人手不足が課題とされる介護業界では、「正社員登用制度」を採用している施設も多くあるのです。厚生労働省が発表した「労働経済動向調査」による調査の結果、正社員への登用状況は、産業計で51%、産業別では「医療・福祉」で60%と最も多いことがわかりました。
人手不足が問題とされている介護業界では、求人倍率は高く、積極的にパートタイムなどの非正規雇用を正社員に登用しているのです。
具体的な条件や手続きは施設によって異なるので、まずは自分が働いている施設の制度を確認しましょう。
転職活動をする
パートタイムから正社員にステップアップするために、転職活動を行うといった方法もあります。
介護職でパートタイムを始めるときに、「未経験・無資格者歓迎」といった求人に応募をして、現在の施設で働いている方もいることでしょう。しかし、正社員登用制度を設けていなかったり、人件費削減のために、非正規雇用で働いてほしいと考える施設も少なくありません。
介護業界では経験が重視されるため、転職をして正社員になることも難しくない業界だといわれています。現在働いている施設で、キャリアアップが難しいと感じたら転職活動も視野に入れましょう。
働きながら資格取得をする
介護職員として、さらにキャリアアップを考えている方は、働きながら資格取得をするという方法も有効です。2024年4月から「認知症介護基礎研修」が義務化され、無資格では働けなくなりましたが、介護業界には、他にも多くの資格も存在します。
パートから正社員になるときに使える介護資格は以下のとおりです。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
- ケアマネジャー
この中でも介護福祉士は、国家資格のため保有していると、仕事の幅が大きく広がります。資格取得支援の充実している施設なら、働きながら資格取得を目指せるため、さらなるキャリアアップを見込めるでしょう。
パートから正社員になりたいなら、資格取得支援がある施設への転職も
本記事では、介護職でパートから正社員へステップアップしたい方に向けて、正社員になるメリットやデメリット、正社員になるための方法について解説しました。
正社員登用制度を利用する方法や、転職をする方法など多くの手段があります。
働きながら資格取得をしさらにキャリアアップしたいと考えている方は、資格取得支援制度のある施設へ転職することもおすすめです。
株式会社土屋は、重度訪問介護、デイサービスや定期巡回など、各種介護サービスに力を入れており、全国に71事業所を展開しています。
資格取得支援制度も行っており、働きながら資格取得を目指したい方におすすめです。
パートタイムから正社員への転職を考えている方は、ぜひ株式会社土屋の採用情報をご覧ください。お問い合わせもお待ちしております。