介護の仕事は好きだけど、職場に不満があり介護職を転職したいと考える方もいるでしょう。介護現場は人手不足に悩まされている業界のため、職場によっては「業務負担が多すぎる」「休みが思うように取れない」などといった不満を抱える職員は多くいるのです。
本記事では介護職で多い転職理由と、同じ介護症に転職するメリットについて解説していきます。他の人がどういった理由で転職するのか気になっている方はぜひ参考にしてください。
介護業界で多い転職理由
公益財団法人介護労働安定センターが行った「平成29年度介護労働実態調査」の結果によると、介護業界の退職理由は以下の通りとなりました。
| 職場の人間関係に問題があったため | 20% |
|---|---|
| 結婚、出産、妊娠、育児のため | 18.3% |
| 経営方針への不満があるため | 17.8% |
| 他にいい職場をみつけたため | 16.3％ |
| 将来の見込みが立たないため | 15.6％ |
| 収入が少ないため | 15.0％ |
| 資格を取得したため | 11.5％ |
それぞれを詳しくみていきましょう。
職場の人間関係に問題があったため
介護業界の転職理由で最も多かった理由は「職場の人間関係に問題があったため」だということがわかりました。とくに上司と相性が悪いと仕事をしづらいと感じ、転職を考える方が多い傾向にあります。
介護職は、職員同士のコミュニケーションが重要です。無資格者の場合は資格保持者である社員の補助役となる場合があります。そのため、人間関係をストレスに感じてしまう人が多い傾向にあるのでしょう。
結婚、妊娠、出産、育児のため
女性の退職理由として最も多いことから「結婚、妊娠、出産、育児」が退職理由の上位という結果になっています。結婚を期に引っ越しをして、通勤が不便になることや、妊娠で体を安静にするために退職する人が多くいるのです。
介護職は力仕事であるため、妊娠をしていると出来る仕事が限られます。また夜間勤務がある施設の場合、出産後は時間の調整が難しく退職する女子が多いようです。
経営方針に不満があるため
「経営方針に不満があるため」といった退職理由は、入社前の面接時と実際の方針が違っていたこともひとつの要因です。また、長く働いているうえで施設長が入れ替わったりなどで、職場の雰囲気ががらっと変わる可能性も考えられるでしょう。
「思うように休みが取れない」「残業ばかりさせられる」といった不満から転職を考える方も多いことがわかりました。
他に良い職場をみつけたため
介護職で働く人のなかには、無資格・未経験の状態で入社する方もいます。就職する際には条件の低い会社を選んだものの、働いているうちにキャリアアップを考える方もいるでしょう。
「資格を活かせる職場をみつけた」「もっと休みを取りやすい会社をみつけた」場合は、転職する傾向にあります。
収入が少ないため・資格を取得したため
介護の転職理由としてあげられる「収入が少ない」「資格を取得した」などは、「将来の見込みが立たない」という転職理由とも一致しています。
ほとんどの人が収入を得るために仕事をしているため、理想の収入が得られない場合は転職を考える理由になるでしょう。収入アップのために資格取得を考える人もいるため、今の職場では将来の見込みがないと考えて、転職をする方も多くいることが分かります。
また介護業界に就職する？同じ業界で転職するメリット
介護職で転職を考える方の中には、「介護の仕事は好きで続けたい」と考える方もいるでしょう。
少子高齢社会の加速で職員不足に悩まされている介護業界は、比較的転職のしやすい業界といえます。人間関係や経営方針への不満を理由に転職を考えている方は、同業種である介護業界に転職するメリットは多くあるのです。
今までの経験を活かして転職できる
同じ介護業界に転職するメリットのひとつに「今までの経験を活かして転職できる」ことが挙げられます。介護職はとくに経験を重要視する職場です。
経験値のある方は転職の際も有利になります。在籍している職場に不満がある場合、転職することで解決できることもあるでしょう。
資格を持っている場合は転職しやすい
介護職の資格を持っている方は、転職先でも重宝されます。介護現場では資格保持者にしか対応できない業務内容があるものです。
「無資格・未経験」の方を募集していた職場に入社して、働きながら資格取得をした方は、転職の際「資格を求められる」職種に転職ができます。
介護の資格保持者が、介護職に転職する場合は、転職活動がスムーズにいくというメリットはあります。
さらに良い待遇の職場に出会える可能性がある
異業種への転職を比較すると、未経験か経験者かによって職場の待遇も違うものです。
「新しい業種へチャレンジしたい」という場合を除けば、同業界への転職は経験値を積むことが可能なため有利となります。介護職は好きだけど、以前の職場では将来が見込めなかったというのは立派な転職理由です。
介護職の経験がある場合、さらに良い待遇の職場への転職も可能でしょう。
職場選びに失敗しない方法
できるだけ転職は繰り返したくないものです。次の職場で長く働くためには、職場選びを慎重に行なう必要があります。
職場選びに失敗する理由と考えられることは「応募条件と実際の勤務条件が違う」ことです。この失敗を起こさないためには、どのようなことに注意するべきなのでしょうか。
信用できる施設を選ぶこと
「応募条件と実際の勤務条件が違う」失敗を起こさないためには、信用できる施設を選ぶことが重要です。
人手不足の施設は「とにかく働き手が欲しい」と考え、募集要項でいい条件ばかりを謳っている可能性があります。入社が決まってから想像と違う条件を言われ、あとに引けなくなる可能性もあるでしょう。
このような事態を防ぐために、信用できる施設を選ぶことが大切です。
企業規模の大きい施設は、利用者さんへの対応はもちろん、社員を大切にしているところが多い傾向にあります。
社員を大切にしている施設は、福利厚生がしっかりしていたり、休暇をとりやすいなど社員のことを考えたサポート体制が整っているものです。
転職活動は、働きながら行なうため疲れてしまい最終的に「どこでもいいから転職しよう」という考えに陥る方は少なく有りません。
転職先の施設が信用できる施設かを見極めることが、介護職の転職で失敗しない方法です。
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