男性社員育休プロジェクト 大野隼人さん 「初めての育休」
まず初めに、育休プロジェクトを発足、実施していただいた代表、プロジェクト関係者の皆さま、また私が所属している部署の方々、関りのある全ての事業部の方に心より感謝申し上げます。
育休を取得した1か月の間の自身の心の移り変わり、家族に見られた変化などをお伝えできたらと思います。
育休を取得して見えた「家族の変化」と、改めて感じる「家事育児の忙しさ」
「結婚指輪をつける」ということから、私の育休生活はスタートしました。
今まで仕事の都合上殆ど結婚指輪をつけていませんでしたが、ふいに装着すると妻がご機嫌になられていたことを思い出し、1か月間を少しでも円満に過ごすためのイチ対策として取り入れました。(笑)
育休に対する会社の意向も包み隠さずに全て伝えました。すると即座に家事育児の分配がなされ、「これは仕事だからねっ。」と、無事に入社を許可していただけました。
「コロナの家庭内感染」という状況で始まった育休
令和5年2月1日から始まった育休ですが、実はその時点で我が家はコロナの家庭内感染を引き起こしており、以前罹患していた私だけ感染していないという状況でした。
未就学児4人、鼻詰まりによる咳込み、吐き戻しが同時多発的に起こります。
もちろんこの他に、全員通常業務があります。
ずっと文句を言っている長女、トイレに間に合わずにお漏らしをする長男坊、風呂桶の中でニヤニヤしている次女の、背後に浮かぶ茶色い物体…、ギャン泣き三女。
みんな本当に忙しそうです。
さて、全員無事に解熱しまして、次の試練がやってきます。
「遊び行こー!」
「イオン行きたいー!」
「公園行こー!」
「今日のおやつは○○のアイスに決めとっちゃん!」
待機期間があるのでもちろん行けません。
「なんでなん?」
「ひまひまひまひま」
でしょうね~。
コロナ感染の待機期間中での子どもたちとの遊び
色々と考えましたが、全員でできるということで家の中でたくさん折り紙をしました。
育休中に最低でも100個の紙手裏剣を製作したと認識しております。
寝室で布団に入ると、足元に隠されており突き刺さりました。
タンスの下着の間からもたくさん出てきます。
十分に遊ばれた紙手裏剣は、最後は見事に散り散りの紙吹雪になっていました。
さぞ楽しかったことでしょう。
折り紙に飽きると、次はお相撲と抱っこの応酬です。
そんな感じであっという間に育休前半が過ぎ去り、後半には保育園に…!という時に、園内でインフルエンザの流行を知らされました。
結果、我が家は育休期間の4/5は子供たち全員が自宅にいる、という不幸中の幸い的な事態が確定しました。
はじめて過ごす「長期間の家族との時間」と「家族間」
家族とこれだけ連続して長い時間を過ごすのはもちろんはじめての体験でしたが、子供たちにたまに叱ることはあるものの、笑って過ごすことが多かったように思います。
学生時分に一人暮らしや、前職で料理をしていたこともあり、家事に関して指摘されるようなことはなく、妻との関係性もより良いもにのなったように感じます。
寝室で上3人と寝ているのですが、消灯後にふと、長女から「お父さん、優しくなったよね。」と言われました。
自分で気付くことはありませんでしたが、いつの間にか心身ともに落ち着いていたことを教えてもらいました。育休前からコワい親父だったつもりはなかったのですが…(笑)とても嬉しく思いました。
長男も次女も、「お父さんと一緒に寝るー!」と、私の隣を奪い合い。こらこら、といいつつ目尻のシワが増えてしまいます。
朝イチの三女は、私の顔を見るなり太陽のような笑顔を見せてくれます。目尻のシワどころか、もう顔がとろけ落ちそうになります。
最終日の夜、いつも通りに寝室にいると、妻から長文のメールが届きました。
家事育児、本当にお疲れ様。助かったよ。何より、たくさん話し相手になってくれたのが本当に嬉しかった。産後は篭りがちになって、世間から置いて行かれる気になる。子供4人目にして初めて、心身ともに健康的に過ごせたと思う。今後も時間があるときは、仲良くゆっくり過ごしましょう。
過去にそんな辛い思いをさせてしまっていたことに反省して、今回の育休の有難さを痛感いたしました。振り絞ってこちらから出した返信は、「こちらこそありがとう。」の一言だけでした。
育休が終了して通常の生活に戻りますが、これからは最後に振り絞って出した一言を体現して、「ありがとう」という言葉自体も多用していきたいと思います。
本文をお読みいただいて、男性女性は関係ありません、身の回りの方々にしつこいくらいの「ありがとう」を言っていただける方が一人でも増えたなら、今回の経験が対外的にも効果があったのかな、と勝手に思っている次第でございます。
余談ですが、育休前はおむつ交換、掃除や洗濯等、家事育児の回数をカウントして、コラムに掲載して今後の男性育休の基準を作成しようなどと良からぬことを企てておりましたが、家事育児にそんなヒマはありませんでした。(笑)
大野隼人
株式会社土屋/営業推進部
大学を中退し、飲食の道へ。
専門学校時代に料理の大会で全国総合4位。
卒業後は京都の料亭に入職する。
その後大阪、東京、長崎で店長職、新店舗の立ち上げや売上げ、シフト管理を経験する。
肩を負傷した事がきっかけで介護の世界へ。
剣道三段、ふぐ取扱登録者、調理師免許、大型自動二輪免許、実務者研修取得
趣味は釣りと料理。
現在も飲食店オーナーから新しいメニューや人材育成の相談を受け、無償で対応している。