デイホーム土屋 たいわ
継続利用が危ぶまれる利用者への対応
年齢 | 70歳代 |
性別 | 女性 |
要介護度 | 要介護1 |
生活拠点 | 自宅 |
ADL | 自立 |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | アルツハイマー型認知症Ⅱ (誰かが注意していれば自立できる) |
検討プロセス
1日体験からのデイ利用を開始するも、テンポの違いもあり、他の利用者との交流が進まず、このままでは継続利用が困難になってしまうのではないか、と職員間で不安が上がった。
《職場のリーダー》
ご本人は農家の嫁であり、長年稲作などの農業をしてきた。ご本人も『畑がしたい』と話してることから、他の利用者との接点を増やすためにも、当初の畑の規模を広げ、耕運機による土おこしを丹念に行ってはどうか。
《上長》
居宅サービス計画書では、『他の方と交流する機会を持つ』と書かれている。また継続利用も実現したい。体が動く知的障害のある20代のT君との作業はどうか。どうなるか不明点もあるが、トライする価値はある。そのために畑規模拡大が不可欠なら取り組んでほしい。
◎指摘したリスク
- 耕運機が旧式なので、よく操作を習熟してから指導にあたってほしい
- T君は機嫌にムラがある。達成感が大切。双方のコミュニケーションの橋渡しをするよう配慮すべし
実行プロセス
- 担当職員が操作方法を他職員から指導をうけ畑の全範囲を耕し始める。
- ご本人とT君を含めた畑作業を始める。枯草の処理について意見を求めると積極的に教えてくれた。
- 耕運機作業でははじめ消極的だったが、T君が積極的に操作してるのを見て刺激を受けたのか、何回かすると驚くほど積極的に操作するようになった。
結果・結論
先日T君の隣に座った折に、『わたしね、娘ばっかり育ててきたから、T君のことがかわいくてしょうがないのよ!』と周囲に話し、T君はとても照れた様子でニコニコ。多様な世代がともに過ごす共生型デイならではのワンシーンだと職員間で共有した。
→利用者それぞれの『得意』に着目していねいに出番をつくり、なんらかへの愛着につなげられれば、継続的利用は実現できる。
デイホーム土屋 宇和島
糖尿病の悪化や転倒を防ぐためADLの向上を目指す
年齢 | 90代 |
性別 | 女性 |
要介護度 | 要介護2 |
生活拠点 | 自宅 |
ADL | Ⅱa |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | 自宅での見守りが必要 |
その他 | ベットからトイレまでの歩行が出来る状態でいてほしい。 外に出る機会を持ち閉じこもりを予防し、 交流の場を広げて楽しく過ごしてほしい |
生活上の課題・要望等 | 膝の変形や下肢の筋力低下により、歩行が不安定。 糖尿病の悪化や転倒を防ぐため、適度に体を動かし、 体力、筋力の維持を図っていく必要がある |
検討プロセス
既存の利用者に「どのように過ごしたいですか?何かやりたい事はありませんか?」と尋ねると、アハハと笑われたり、無言が見られる
《事業所のリーダー達》
声掛けは行うも、一人で過ごす時間が多い
《上長》
ADL機能の低下が見られるので再検討行うように指示行う
◎指摘したリスク
- 刺激が無いと認知症の低下が見られる
- 身体的にも衰え、リスクの高まりが見られる
- このままでは歩行不能になる
- 自宅でのトイレ歩行困難になる
実行プロセス
《事業所のリーダー達》
再検討し利用者の為にする事、気持ちを考える
《上長》
ケアプランの再確認行うよう指示行う
- 家族にその旨報告行う
- 入浴を浴槽まで行う
- 歩行訓練を行う
結果・結論
家族の意向・本人の気持ち・ケアマネの計画に沿った介護を考え・歩行訓練行うことで、浮腫も減少・気分の向上が観られ、表情も明るく意欲が感じられます。家族の喜び(できるだけ自宅での介護がしたい)が出来て、毎回家族とのコミュニケーションが出来ている(家族からのコメントがあります)本人の体調考慮しながら、元の姿に出来る事は続けていくことが、生活の向上に繋がります。
デイホーム土屋 下松
役割ややりたい事の実行で意欲低下を防ぐ
年齢 | 90代 |
性別 | 女性 |
要介護度 | 要介護2 |
生活拠点 | 自宅(娘と二人暮らし) |
ADL | A2 どれも一部介助を要す |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | Ⅱb 短期記憶機能低下 5分前の事は覚えていない |
生活上の課題・要望等 | 本人: トイレへ自分でいきたい。 時々外出して運動もしたい。 家族: 昨年はデイサービスを休んで 家で寝てばかりいたので 足の力が弱り転倒し骨折したのだと思う。 足が弱らないようにデイサービスを使用したい。 |
検討プロセス
昨年は来所拒否があり休み癖がつき休んでいた。その間に下肢筋力の低下や外部との刺激もなく意欲の低下につながったと思われる。
区分変更 要介護1から要介護2へ
《生活相談員、介護職員》
- 前回は送迎時間前に家族からキャンセルの連絡があり自宅へ迎えに行く事はしなかった。
今回はケアマネージャーやご家族とも相談し利用日にはお迎えに行き根気強く声をかけ来所を促し習慣づけをまず行う。 - 役割や楽しみを見つける。
- 90代と高齢の事もあり体調や体力を考慮する。
《機能訓練指導員》
- 無理のないプログラムの作成
- 体幹、下肢筋力を中心とした機能訓練の実施
- 強制せず自発的に参加できるように努める
実行プロセス
《対象者の生活歴から》
- 専業主婦で仕事はしていなかった。
- 家事は好きでなんでもテキパキとこなしていた。
- 畑を作り、裁縫は得意だが手が思うように使えず今はできない。
- 頚椎症性神経根症・胆嚢炎や小腸炎の既往歴あり。《上長》
- 週2回来所拒否があっても同じ時間に迎えに行き顔をみてお話をする。
- 庭や畑での作業・・・歩行不安定な為畑の作業は困難だが季節にあった作物のアドバイスや指導を通し役割を作った。
- 生活リハビリへの参加・・・タオルたたみやお盆の消毒、てテーブルの消毒などを抵抗なくされる。
- 季節のレクへの参加・・・集団でのレクも拒む事はない。見当識は低下しており桜をみて春を感じておられる。
- 毎利用日に個別機能訓練の実施・・・体幹・下肢を中心に機能訓練指導員が実施、体調や年齢を考慮する。
- 下肢筋力目的の外出レクへ参加・・・「何かを持てば歩ける」と話され歩行器にて歩行。介助はいらず見守りを徹底しはつらつと歩いておられた。
結果・結論
2週間位はお迎えに行く度に拒否みられた。度々顔をみて根気強く話す事で拒む事もなくなった。利用時間内は役割ややりたい事もでき楽しまれている。個別機能訓練へ意欲的に参加され下肢筋力の向上にもつながっている。初回10時~14時の利用が10時~15時になり今では9時から16時と長い時間ご利用されている。ご家族は利用回数も増やしたいと話されている。居宅に併設されたデイサービスに以前通っておられたが途中で通わなくなり利用を中止した事もあり今回デイホーム土屋下松の評価は上がっているとCMより報告があった。(居宅介護支援事業所の会議に議題にあがったとの由)
デイホーム土屋 錦海
外出の希望を叶える
年齢 | 80歳 |
性別 | 男性 |
要介護度 | 要介護3 |
生活拠点 | 身体障害者入居施設 |
ADL | 下肢痛のため車椅子を使用 上肢は問題なく動かせる |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | 軽度のアルツハイマー型認知症を有するが日常生活はほぼ 自立 |
その他 | 糖尿病、胆嚢炎の既往あり |
生活上の課題・要望等 | 外食がしたいとの要望あり |
検討プロセス
予てより「昔よく行っていた吉野家に行きたい」と言われており、ケアマネージャー、入居施設の職員と相談し、管理者と一緒に吉野家にて昼食を行うこととする。
実行プロセス
- 事前にかかりつけ医にケアマネージャーから相談をして頂き、普通量であれば問題ない、との了承をとってもらう。
- 金銭管理は普段は入居施設の管理者がしているが、食事代を本人様に預けられる。
(デイサービスの職員が支払い時確認をする) - 本人から車椅子で店内に入るのは恥ずかしいと意見あり、店に事情を説明し入り口に近いテーブル席を確保してもらう。体を支えることで、何とか歩いて入店することができた。
- 牛丼を食べながら昔の話をして下さったり、「昔よりも美味しい」「また来たい」と言われていた。(並盛を全量食べられる)
結果・結論
他の客がいる中での、歩行状態が芳しくない方の外食ということで当初は難しさを感じていたが、お店の方の配慮もあって希望を叶えることができたことは良かったと思う。入居施設の方からも感謝の言葉をいただいた。また本人様からは「次は寿司を食べに行きたい」と希望を言われる。その後は少しでも歩けるようになるのを目標にデイサービスの利用中に手すりを持っての歩行練習に取り組まれるようになった。
デイホーム土屋 熊本
昔のように活気のある生活を送る
年齢 | 85代 |
性別 | 男性 |
要介護度 | 要介護2 |
生活拠点 | 自宅 |
ADL | 自立 |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | 認知症 |
生活上の課題・要望等 | 昔のように活気のある生活を送る |
検討プロセス
・自宅で内服がきちんとできていない
・人目のある所で安全に入浴ができる
・生活に楽しみをもつ
意欲の低下。ご自宅で寝ていることが多くなり引きこもり気味になってきている。
旅行や外食が好きな性格で昔のように楽しみを持った毎日を送りたい。
実行プロセス
- 送迎時の食後服薬の声掛け、昼食後の服薬の訓練
- 入浴見守りでの実施
- 趣味活動を行うことでの意欲向上
- 転倒予防体操の実施により筋力の維持向上を目指す
- 外出行事の参加の声掛け
結果・結論
来所拒否が強く、寝ているご本人の部屋へお邪魔し、説得をする所から始める。
送迎時に薬カレンダーにセットされている薬を確認すると、服薬がきちんとできていない。
昼食後薬の訓練について、食事提供前に食後薬があることの声掛けをしているが、忘れていることが多い。
ADL的には見守りと声掛けにて実施可能。入浴拒否があり実施前の説得が必要。
趣味活動は、カラオケやトランプゲームを実施。他利用者との交流を図る。
転倒予防体操は積極的に参加され、熱心に取り組まれている。
デイホーム土屋 真駒内
「病院に行きたいがバスでの行き方を教えてほしい」と利用者様よりご相談
年齢 | 80代 |
性別 | 女性 |
要介護度 | 要介護1 |
生活拠点 | 自宅 |
ADL | 自立 |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | 自立 |
検討プロセス
利用者様より職員に「病院に行きたいがバスでの行き方を教えてほしい」とお話がある。普段はタクシーを使用しているが、月内での受診回数が増えてバスでの移動を検討していたことがわかる。
《管理者》
行先病院について確認をする。ネットにて利用者様ご自宅付近から乗れるバス会社、運行ルート、運賃、発車時間等を検索。
バス停付近の地図、運行表、運行ルートがあり印刷。利用者様と一緒に診察予約時間などを考慮しながら何時のバスに乗った方が良いかなど決め、印刷物に見やすいよう目印などをつける。
実行・結果
後日、バスに乗って病院まで行けたか確認をすると結果バスではなく、「めんどくさくなったから普段通りタクシーで行ってきた」と笑って話をされている。「お手数かけたのに申し訳ない」と話されていたが、また何かあればいつでもご相談くださいと伝える。
デイホーム土屋 吹田
「40代で脳出血発症、強い後遺症があり、楽しみを見つけることが困難」
年齢 | 60代 |
性別 | 男性 |
要介護度 | 要介護5 |
生活拠点 | 自宅 |
ADL | 全介助 |
認知機能診断・状態(認知症生活自立度) | なし |
その他 | 人工透析 |
検討プロセス
発症当初は障がい者施設を利用していたが、50代になり、介護保険をメインに利用するよう指導があり、デイサービスを利用するようになる。が、本人が高齢者との関わりを嫌がったため、本人との会話の中から本人の興味のあるものを聞き出し、その中で対応できるものを選んでいった。
実行プロセス
- スポーツやテレビドラマが好きで、かつネットで映画をよくみることから本人の興味のあるスポーツの試合をみたり、選手の名前を覚えたりして会話を楽しめるよう対応した。
- ドラマの情報をおしえたり、興味をもったゲームを作ったりし、個別で対応できる体制をとった。
結果・結論
他のデイサービスはコロコロと変わっているが、当デイサービスは10年以上変わらず通所することが出来ている。
デイホーム土屋 名東
「ボ-ル運動をしたい」と要望される希望を叶える
年齢 | 84才 |
性別 | 女性 |
要介護度 | 要支援2 |
生活拠点 | 独居 |
ADL | 自立 |
認知機能の状態 (認知症生活自立度) | なし |
検討プロセス
利用者様「そこに置いてあるボ-ルは何?」と利用者様に聞かれました。職員「コロナ禍以前に利用者様全員で、一緒にボ-ルを使った体操をしていたんですよ。」と返答しました。と回答あり。
事業所のリーダー達
以前のように、皆さんで、ボ-ルを使った運動は、できるよね。間隔を開けて、椅子に座ったままで、出来るので、危険もないし、大丈夫ではないでしょうか。
上長
「十分間隔を開けて、運動スペ-スが取れるなら、許可します。」回答あり。
実行プロセス
椅子に座っての準備体操後、隣同士の手と手がぶつからないような、十分な間隔を取り、アルコ-ルにてボ-ルを拭いてから、利用者様にボ-ルをお渡ししました。
結果・結論
本人の要望通り、ボ-ル運動を実現。