
【リスクマネジメント委員会】2026年7月度(グループ全体集計)
2026年7月度のご報告
リスクマネジメント委員会では、日々の支援をより安全なものにしていくため、グループ全体で発生した事故・ヒヤリハットの状況を毎月社内共有しています。
7月度は、行政報告対象事故が8件発生しており、てんかん発作による緊急搬送、離設、医療的ケア(カニューレ抜去未遂)や向精神薬の大量服薬など、緊急度の高い事案が目立ちました。
社内事故報告(行政報告対象外)においては、引き続き転倒転落や服薬関連が上位を占めたほか、遅刻などの時間管理に関する事象が上位となっています。
また、職員被害事案として使用済み注射針による針刺し事故が発生し、感染症対策や専用トレイ活用などの手順構築が進められています。
ヒヤリハットにおいても転倒転落や遅刻・服薬関連が半数以上を占めており、基本手順の遵守とダブルチェックの徹底が引き続き求められる状況です。
事故・ヒヤリハット発生状況(全体)
2026年7月に報告された事故・ヒヤリハットは、合計128件でした。
・行政報告対象外事故:63件(約49%)
・ヒヤリハット:52件(約41%)
・職員被害事案:5件(約4%)
ヒヤリハット発生状況 ワースト5(全体52件)
| 順位 | 内容 | 件数 | 割合 |
| 1位 | 転倒転落 | 14件 | 約25.5% |
| 2位 | 遅刻 | 10件 | 約18.2% |
| 3位 | 服薬関連 | 8件 | 約14.5% |
| 4位 | 外傷 | 7件 | 約12.7% |
| 5位 | 物損 | 4件 | 約7.3% |
※上位3項目(転倒転落、遅刻、服薬関連)で全体の半数以上(約58%)を占めています。
事故内容別 件数集計
【行政報告対象外63件】
| 順位 | 内容 | 件数 |
| 1位 | 転倒転落 | 15件 |
| 2位 | 服薬関連 | 12件 |
| 3位 | 遅刻 | 10件 |
| 4位 | 外傷 | 7件 |
| 5位 | 物損 | 5件 |
| 6位 | 交通事故 | 4件 |
| 6位 | その他 | 4件 |
| 8位 | 他害暴力 | 2件 |
| 8位 | 予期せぬ動向 | 2件 |
| 8位 | ヒューマンエラー | 2件 |
発生件数が多かった項目(ワースト3)
▸ 1位:転倒転落(15件)
トイレ、居室、屋外などでの転倒や尻餅、座り損ねやバランス崩しが主な原因となっています。利用者のADL(日常生活動作)低下に伴うリスクが高まっており、適切な介助手技と環境整備が重要です。
▸ 2位:服薬関連(12件)
服薬忘れ、薬のセット・確認ミス、落薬、朝薬と眠前薬の混同などが発生しています。
健康被害には至っていないものの、確認不足や情報共有不足が主な要因となっています。
▸ 3位:遅刻(10件)
シフトや曜日の勘違い、寝坊、車中での居眠り、交通渋滞・トラブル等により発生しました。カレンダー確認の徹底や事前の連絡体制の強化が課題です。
行政報告事故の状況(8件)
| 内容 | 件数 |
| てんかん発作緊急搬送 | 1件 |
| 転倒 | 4件 |
| カニューレ抜去 | 1件 |
| 服薬関連 | 1件 |
| 離設 | 1件 |
・椅子からの立ち上がり時に転倒(他者対応による一時的な見守り不足)
・入浴介助中、シャワーキャリーからの滑り落ちによる転倒(介助者の見守り不足および座面の滑りやすさ)
・着席介助時、片手を離した際に後方転倒し後頭部打撲(CT異常なし、2ヶ月間経過観察)
・居室にて夜間に移動し転倒(受診異常なし、マットセンサー導入等検討)
・車椅子移乗介助中の頭部固定不足による気管カニューレ抜去未遂(医師が即座に対応。全介助移乗の危険性を考慮し、家族協力の依頼へ)
・入居者がスタッフスペースへ侵入し、向精神薬を大量服薬(発見後救急搬送、翌日退院。侵入防止対策および薬品管理の見直しを実施)
・夜間に女性利用者が居室窓から離設(約3時間後に交番で発見、GPS導入等の検討を実施)
職員被害・労災事案(5件 / 労災手続き中:1件)
- 利用者による二の腕への噛みつき(患部消毒処置、長袖着用等の環境整備が課題)
- 外出先で利用者による他害暴力(胸部押し、怪我なし)
- 通勤中に交通事故に遭遇(もらい事故、受診し怪我なし)
- 訪問中、散乱したテーブル上に放置された使用済みインシュリン針が指に刺さる針刺事故(労災手続き中・現時点で感染なし、専用トレイ運用の徹底およびマニュアル作成へ)
- 利用者による左上腕部への噛みつき(発赤・疼痛、対応統一と長袖着用等の環境整備を検討)
まとめと今後に向けて
今月のまとめ
7月は全128件の報告があり、そのうち事故71件(行政報告8件含む)に加え、ヒヤリハットが52件報告されました。
行政報告事故が8件と増大し、突発的な体調変化(てんかん)や環境に起因する事故(離設・向精神薬の誤服薬)など、命に関わりかねない重大なリスクが表面化した月となりました。
また、社内事故報告では「転倒転落」「服薬関連」「遅刻」の上位3項目で全体の約6割(59%)を占めており、これらは現場の環境整備、手技の見直し、および職員自身のスケジュール管理・ダブルチェック徹底によって予防可能な領域となっています。
今後の課題と対策(重点目標)
最も優先すべき課題は「重大リスクへの管理体制強化」です。
向精神薬などの薬品管理体制の再徹底、夜間帯の巡視強化や侵入防止対策、さらに医療的ケア・移乗時の手順遵守を全社的に周知します。
また、今月発生した「針刺事故」を踏まえ、訪問看護等と連携し、医療廃棄物・注射針の取り扱いフロー(専用トレイの設置等)を確立し、職員の安全確保に努めます。
あわせて、日常的な転倒防止や服薬ミス防止のため、利用者のADL変化に応じたアプローチ見直しとダブルチェックの仕組み化を継続して進めてまいります。
前月との比較(改善・悪化の視点)
6月と7月を比較すると、総件数は148件から128件へと減少しました。
ヒヤリハット件数も86件から52件へと減少傾向を示しています。
しかしながら、行政報告対象事故が3件から8件へと大幅に増加しており、報告される事故の深刻度が増した点に厳重な警戒が必要です。
内容面では、転倒転落や服薬関連が主要リスクである傾向は続いていますが、7月は「離設」「薬物の誤摂取」「針刺事故」といった新しい類型のリスク事象が発生しました。
件数自体の減少に安心することなく、発生した重大事案の原因分析と手順の標準化を速やかに推進してまいります。













-1.png)




















