地域で生きる/25年目の地域生活奮闘記145~先輩たちが残した障がい者運動の上になすべきものを考える~/渡邉由美子

みなさん、お久しぶりです。
ばらくブログをお休みしていましたが、無理のない範囲で再開することになりました。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

この2月で親元を離れ一人暮らしして25年の月日が流れました。
毎日、様々なことがありながら生活していると、そんなに長い歳月が流れたようには思えないのですが、ふと気づくと時間は着実に経っていると気づかされる瞬間が訪れます。

自立生活を立ち上げてから、重度の障害を持つ人たちが地域に参加し、ともに生きる社会の構築を目指すことをライフワークとしてきました。

私を含めた障がい者は、一般社会から何かにつけて排除されたり隅に追いやられたりしてしまいがちな存在です。

私はこれまで障がい者運動によって、足りない部分を社会の人達みんなが考え改善していけるような地域社会を、行政を巻き込んで行ってきました。

私は、障がい者運動の歴史の中では、多分第二世代後期から第三世代を担っています。
そしてこれからの二十代、三十代の若い障がい者たちが障がい者運動と出会い、彼らなりに現代の必要性を踏まえた活動を展開できるよう支援していきたいと思っています。

たとえすぐに結果が出なくても、自ら必要性を喚起し、自分たちののぞむ暮らしが送りやすくなっていることを実感できる活動を続けていってほしいと思います。

そのために私は、啓蒙啓発活動をしながら自分が今必要としていること、やるべきことを念頭に置いて厚労省に行ったり、東京都に行ったり仲間と共にしています。

先日、私を自立生活へと導いてくださった第一世代の先輩が、また一人亡くなられてしまいました。

悲しみを覚えると共に先輩たちが体を張って築き上げてきたものを着実に推し進めていく責任と大切さを改めて感じました。

以前、同じく第一世代で車いすに乗っている「青い芝の会」の先輩にお話を伺う機会がありました。

「青い芝の会」は、脳性麻痺者の運動団体であり、設立当初は、バスや電車には闘わなければ乗れないような時代でした。

その方は、東日本大震災の後、重度な障がい者が家の中や避難所で介護を受けることが難しい状況下で生活を送っていました。

本当に生きるか死ぬかの状況の中、いち早く支援組織を立ち上げて急場を乗り越えるなど、数え上げたらきりがないほどの功績を残されてきている方です。

今は、声を出すことも大変とのことで、事前に作られた文章を介護者が読み上げるという形式でお話を聞くことになりました。

「青い芝の会」が成し遂げてきたことの偉大さを実感すると同時に、感心している場合ではなく、先輩方が築き上げてきたものを絶やしてはいけないと心から考えさせられました。

そんな思いを持った後に、今の政治を見てみると日本初の女性首相などという一見輝かしい情勢の陰で、戦争が世界のあちらこちらで起こっています。

法律の範囲内でできる事を行うと言いつつ、軍事費をどんどんと増やした予算が執行されています。

また、つい先日アメリカに首相が渡り、トランプ大統領と首脳会談を行っていました。
表面上はにこやかにしている裏側で何を決めてきたのか分からない国民がたくさんいる状況となってしまっています。

戦争は、本当に二度と繰り返してはいけないことです。
我々重度障がい者は戦時下になった途端、必要のないものとして淘汰されることになることは、歴史が証明しています。

同じ過ちを繰り返さぬよう、食い止める必要があります。

先日、小さな集団ではありますが戦争反対の運動を行ってきました。
わずか1時間の間にマイクアピールやビラ配りに共感して、私たちに「共に声を上げ続けていきましょう」と足を止め、激励してくださる方が沢山いました。

そのような方々と手を携えて共闘しながら少しでも戦争のない世の中を築き上げていきたいと改めて思いました。

とにかく運動し続けていく中で、世の中がとんでもない方向へ行ってしまうことを食い止めていきたいと強く思います。

消費税の2年間食料品に限り廃止が検討されているとか、物価高に苦しんでいる人が低所得者を中心に沢山いるということを首相は把握したうえで対策を講じていると報道されています。

一方で、増税ではないと言いながら独身税なるものが4月から始まります。
「増税」と言わないために各種健康保険を上乗せ徴収して子育て支援を手厚くするなど、結局働けずに生活が苦しい人たちから、国はお金を徴収する方策を着実に考えているのです。

一部介護保険の方にも使うとは言っているので本当に適切に使うのであればやむを得ない側面がないとは言いませんが、本当の生き辛さを理解しているとは思えない政策が軒並み支持率の高さで押し切られていく現状も黙ってみているわけにはいきません。

物価高ももはや何を基準に高くなったのか分かりづらく、同じ物品の再三の値上がりは、他のものに代替えしてしのげるレベルではなくなっていることも見過ごせないというのが現状です。

こんなことを書いていると、心まで暗くなってしまいがちですが、仲間と共に気分転換も図りながら強くたくましく生き抜いていきたいと思います。

◆プロフィール
渡邉 由美子(わたなべ ゆみこ)
1968年出生

養護学校を卒業後、地域の作業所で働く。その後、2000年より東京に移住し一人暮らしを開始。重度の障害を持つ仲間の一人暮らし支援を精力的に行う。

◎主な社会参加活動
・公的介護保障要求運動
・重度訪問介護を担う介護者の養成活動
・次世代を担う若者たちにボランティアを通じて障がい者の存在を知らしめる活動

 

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