より良い組織づくりのために / 佐々木直巳(人事部)

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

人事部にいる私がいま行っている、「より良い組織づくりのために」意識していることは、第1に、会社の理念がより深く、広く浸透されているかどうか、そのような配慮が人事施策の各所に施されているかどうかといった目線の維持です。

ちょっと固いコメントになってしまいましたが、とても大事な事だと思っています。

幸い、株式会社土屋は出帆時から、ミッション、ビジョン、バリューが明確に言葉で表されているので、たとえば、それにしっかりと紐づいた評価制度の構築となっているかどうか、新卒、中途採用基準に落とし込まれているかどうか、全て整合性ある組合せとなっているかどうか、常に意識しているということです。
当然ですが、ただ単に作ってオシマイ、導入してオシマイとはいきません。

例えば人事部に居るので、たまに耳にすることなのですが、採用に関して「優秀そうだから」、「時間的にマッチしてそうだから」と、取り急ぎ採用するも(結果的には、事実としては仕方のない部分もあるようですが)場当たり的な採用となってしまうこともあるようで、その後は、全く企業文化に合わず、ギャップの中で悩みながら働かなければならない、辞めたい、辞めたといった事案に遭遇します。

採用という一つの基準から会社の組織づくりを見ただけですが、そこには採用後のことも課題として見えてきます。会社はすでに多様性ある多くの人の様々な人生に影響力を持っていて、左右しているということになるので、こうした悲しい結果はなんとしても避けたいものだ、避けるにはどのような対策が必要なのかといったことも考えなくてはならないです。

なので採用する側だけの視点に陥ることなく、一方では、入社を希望された方々、未来の仲間たちの視点に立った、より良い組織づくりのための施策も検討する必要が出てきます。

目下の課題は、入社前後のイメージギャップを無くすことです。一般的にみれば、まず給与面や入社後の昇進昇格のことが思い浮かびますが、どうやら残業時間の実態、休日取得の状況、配属される予定の所属部署の人間関係といったことに関して、事前のクチコミから情報を得ているようで、会社は今まで以上に、比較・検討・選別の厳しい目に晒されているようです。

このハードルは高いですが、もしそこもクリアできれば『より良い組織づくり』の完成形に一歩前進で近づくでしょうし、未来の私たちの仲間、応募者が安心して興味を持って応募いただける環境づくりが整うのではないかと思っています。

これに関しては、まだまだ掘り下げなければならない課題は沢山あるのですが、ポイントはタイムリーで、透明性のある会社情報の公開ではないかと思っています。

こうして応募段階、採用段階でも様々な課題に気づかされますが、それらを乗り越えた先にも課題山積です。
せっかく相思相愛で入社頂いたのであれば、よい意味で期待を裏切り続けたいものです。

そこで最近では、理念浸透のため、そして経営側・管理者側とアテンダントが一方通行とならないコミュニケーション実現のため、レコグ(RECOG)というコミュニケーション支援アプリの導入も行ってみました。

『多様性と全体性が共存する交響圏』を打ち出している株式会社土屋です。組織づくりの観点からアテンダントに目を向けてみれば、個々の人生さまざまに、多様性があります。でも大抵の介護職は、現場直行直帰の生活です。

恐らくその生活の半分以上は、クライアント支援に費やされ、共に過ごしています。その多くの時間の中で、クライアントと日々相談しながら、よりよいチームケアが実現でき、充実した支援が行われていたとしても、その行いが人知れず単調に経過してしまうとしたら、その働き手のモチベーションはすぐに下がってしまいます。

しかし、もしそうした素晴らしい行いに対し、同僚や上司、会社から『感謝』の気持ちが伝えられる環境が整っていれば、あるいは、自分では大した行いとは思っていない業務の中の些細な出来事にも『感謝』、『共感』してもらったり、ちょっとした心の変化にも気づいてもらえるような、励まされたり、仲間同士を認め合ったりできるような環境がいつでもそばにあれば、きっと入社後の孤独感も、見放され感も抱くことなく、優しい仲間意識が生まれ、いきいきと働くことができるはずと思います。

そうなれば、その人の人生はきっと潤い、上向いていくと思うのです。

普段から身近に互いの気持ちを表現できる、共有できる場があれば、いずれはアテンダント一人ひとりの組織への愛着が生まれ、アテンダントと会社が一体となってお互いに成長し合い、絆を深める関係を目指せるようになるのではないかと思って期待しています。

これはエンゲージメントという言葉で話されたりしますが、「従業員満足度」とは少し意味が異なり、会社がアテンダントと結びつきを強めることで、人材流出を防ぐだけでなく、組織力を高めて生産性を向上させる取り組みとされており、こちらも【より良い組織づくりのため】に導入させて頂きました。

直近の従業員満足度調査においても【コミュニケーション】に課題を感じる方が増えてきていることから見て、この施策はとても大切な事だと感じていますので、皆様と試行錯誤しながらではありますが、レコグの運用については、定着を目指してみたいと考えていますので、どうかご協力を宜しくお願い致します。

さて、人事部として「より良い組織づくりのために」行っているいくつかの事をお話ししてきました。今回はほんの入り口の、採用目線でのお話しがメインでしたが、やはり理想はまず、自分に合ったカルチャーの会社だ!として多くの方に「株式会社土屋」を選んで頂けて、そこで楽しく、人生豊かに働いていただくことがイメージしやすい会社づくりを目指そうと思います。

いずれにしましても、この理念にもとづいたビジネスはすごくうまくいくと思っていますので、これからも様々な課題意識をもって、必要な施策を打ち出していこうと思います。

 

佐々木 直巳(ささき なおみ)
本社・人事労務

 

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