土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)
現在、わが国では75歳以上の人口が加速的に増え続けているのは、誰もがご存じのことと思います。現に、1980年に366万人であったのが、2005年には1164万人、2030年予測では2266万人となっています。2025年人口の1/3が65歳以上の高齢者となり、2060年のピークまで超高齢社会が到来します。この話題は2025年問題として大きく取り上げられています。
では、この問題を他人事ととらえて良いものなのかと、常にこの仕事に携わってきた私にとって大きな課題であったように思えます。今思い返せば、15年ほど前から在宅サービスに力を入れるべきだと提唱してきました。そうこうしているときに今度は、療養病床がなくなるという話題が上がってきました。では、家に帰れない高齢者はどうするのかと頭を悩ませました。
ニュースや新聞などに高齢者が益々増加するため社会保障費が国の財政を圧迫し、行政の医療政策は「長期入院に係る医療費の抑制」や「効率的な病床の活用」を目的に、病院から在宅への療養環境の移行を進めています。
厚生労働省が示した「病院から在宅へ」という流れで、国も2025年をめどに「地域包括ケア」の実現と在宅医療の推進に向けて加速しています。
では、これは何かというと、疾病を抱えていても自宅等の住み慣れた生活の場で療養し、自分らしい暮らしを人生最後まで続けることができるように、地域における医療・介護の関係機関が連携し、多種職共同により医療・介護を一体的に提供できる体制を構築するための取り組みを推進するとのこと。これには訪問看護ステーションの存在が大きく必要となります。
一方、訪問看護ステーションの現在の実態というと、小規模経営が多く看護職員数が平均3~5人未満のステーションが全体の60%を占めている状況です。これからの超高齢社会だけではなく、癌などにおける終末期の場所を病院ではなく家族とともに過ごす在宅を望んでいる方が多いのも事実です。
そのため、訪問看護ステーションに課せられたことは「多機能化」と「大規模化」、そして24時間365日、いつでも質の高い訪問看護サービスを提供できる体制も早急に必要とされています。このことより我が訪問看護ステーション土屋は、社会が必要としている大規模の訪問看護ステーションを全国に広げていく必要があると考えます。
そして、必要としているクライアントに「ここを選んでよかった」と感じていただけることも大事だと思います。
言うのは簡単です。
私には、有言実行あるのみです。
新川 勝美(しんかわ かつみ)
訪問看護ステーション土屋 九州