潜在的な介護介助者の皆様へ / 杉隆司(顧客創造部 部長)

某転職フェアにて高浜代表と初めてお会いして約5年が経過しました。
私が入社時(前会社)の最終面接の担当官が高浜代表でしたが、

・一旦年収は下がるかもしれません。ただ2~3年後には現状回復、その後は現状を超える事を目指せる可能性は秘めている
・介護業界をビジネスの力で変化させたいと考えている
・介護の中でも重度訪問分野は担い手が少ない=困っている方が沢山いる。だからこそ1人でも多くの仲間を集い、組織化してスケールメリットを狙う必要がある
・介護難民を救わなければならない

当時の面接時に伺った運営方針や会社のビジョンと、あれから5年後の今、現在の新入社員オリエンテーションで仰られている事に当時と全くブレがなく、その内容が文字として残ったものが今回の『異端の福祉』の内容だと思えます。

異業種からの転職組である私は、前会社入社当時は介助を希望される方々は、皆さん“困っている人”であると認識していました。しかしこの考えは、特に高齢者介護とは違う障害分野では当てはまらない事が多く悩んでいた時、当時の事業部部長であった高浜代表より度々助言を頂きました。また今回の書籍にも、当時頂いた助言に類する内容として以下の記載がありました。

「健常者目線での優しさや配慮によって、結果的に障害者はさまざまな選択肢や権利を失ってきたのです。健常者は悪気は無く、障害者に「やってあげる」ことが福祉と考えがちです。善意だと思って押し付けた結果、障害者は進学も職業選択も諦める事が多くなります。やがて障害者自身が自分は障害があるから一般社会では生きられないという先入観を持ってしまう事になる。」

このフレーズに目が止まりました。
普段の生活を送る中で、介助を必要とする方と関わる事が無ければ、多くの方はこの感覚かもしれません。

社会の変化によって介護の形も変化するのは必然。ただ実際に介護をしなければいけない環境に置かれて初めて自分事として考える事が多く、事前に予習する方は稀だと思いますし、私もその一人でした。

私の環境もそうであり、長年実父が難病を患っていましたが、介護は田舎の母に任せっきりでした。しかし、とうとう母が介護負担増によりSOSを出した時に、初めて介護の現実が目の当たりとなったのです。介護離職、介護離婚、介護〇〇、様々なワードが脳裏をよぎる中、これまでの生活を維持しながら、遠く離れた父親の介護対応、母親のメンタルフォローを続けながらの情報収集は本当に厳しかった事を覚えております。

今後の5年~10年先を見据えるならば、40代~50代世代の大半の方々はご両親、義父、義母の介護環境に関わる可能性が高い訳ですから、事前準備・予備知識の取得は一定必要であり、すべきだと体験者として感じます。

『異端の福祉』では障害福祉制度の変遷、高浜代表の歩み、株式会社土屋の歴史だけでなく、現在の介護制度の問題点や、改善する為の活動指針や視点についても言及されています。
否応なく介護支援に直面する事が想定される中で、準備運動として今回の『異端の福祉』の内容は様々な考え方やヒントが記載されている内容でもあると思います。

私は介助体験者、介護従事者、また書籍の既読者ですが、少し時間を置いてもう一度読み直してみたいと思います。

プロフィール

杉隆司(すぎ たかし)

 

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