土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)
前回は掲載していただき、ありがとうございました。福山事業所の松田です。
良い機会をまた頂いたので、今回は自分の夢について話したいと思います。
ボクの夢は自分のジムを作り、独立する事です。
現在は、放射線技師として、クリニックに勤務しています。
今回、その事で、自分の中で紆余曲折があったので、お話したいと思います。
そもそも、自分がジムを持ちたいと思ったきっかけは、「以前からジムを作りたかった」とかではなく、2020年3月に、某オークションサイトで見た「トレーニング器具一式」という商品を見たからでした。
商品はおおよそジムを開業するためのマシンなどが揃って、入札価格は300万円スタートでした。
「え(・・;)? 300万でジムってできるん?」
ボクは素直に驚きました。
その商品を見てから、ジムの事が頭から離れず、さらにそれに輪をかけて、緊急事態宣言で身体を動かせない状況が続いていたので、自分の妄想は大きく膨らんでいきました。
「なんとかお金を貯めたい」。
その一心からアルバイトを探し始め、たどり着いたのが、土屋の重度訪問介護のアルバイトです。
訪問介護のアルバイトは、ハードではあるものの、「お金を貯めたい」というアドレナリンが出ているためかさほど苦でもなく、周りの方も優しいため、本当に少しずつではありますが、お金も貯まりつつあります。
お金を貯めていく中で、少しずつ気持ちにも変化が現れました。
それは、「このまま、介護業界へジョブチェンジしてみようかな」という気持ちです。
ボクはここ数年の急激なAIの進歩から、自分が今している「診療放射線技師」という仕事に危機感を持っていました。
具体的には、レントゲンやマンモグラフィーの写真から異常な陰影をチェックする「CAD」と呼ばれる診断支援システムです。
それがここ数年で異常な進歩を遂げてきているのです。
以前のCADは「おいおい、そこは何にもないやろ(笑)」という部分にチェックが入る事も多く、まだまだ実臨床で(CADが無いと仕事になんない!)というレベルには至っていませんでした。
しかし、それがここ数年、急激な進歩を遂げており、かなり臨床経験を積んでないと見落とすかもしれないような異常な陰影をCADが指摘するようになった、という研究報告がたくさん出てきました。
コロナ肺炎に関しても、CADの診断支援がかなり有用だ、という研究もありました。
また、ボクは放射線技師なので注射はできませんが、中国ではとうとう、「注射をするロボット」が出てきたようです。
レントゲンを撮るロボットも、中国なら今の勢いで作ってしまいそうです。
「放射線技師、要らなくなるかもな…」
そんな状況に「ボクの仕事は、20年後あるんだろうか?」というイヤな危機感を持つようになりました。
そんな折に、「一緒に働きましょう!ウエルカムですよ!」と言ってくださる土屋の社員さんが居られました。
ボクの心は揺れに揺れました。
ボクは退職を決意しました。上司や院長にも一度辞意を伝えました。
しかし、結果として、ボクは土屋には行かず、今働いているクリニックに残る事を決めました。
「自分のジムを開きたい」「介護業界に転職したい」「いずれ介護でも独立したい」
ボクの夢は短期間でコロコロと変わり、またそれを家族に相談する事も一切なく、猪突猛進で進んできました。
今回の転職を考えるにあたって、初めて妻とちゃんと腹を割って話をしました。
介護の仕事に転職したら、(収入面も考えると)夜勤が主になる事を伝えると妻は「もう少し家にいてほしい。」とボクに訴えました。ボクの心は痛みました。
また、職場の人も、ボクを必死で引き止めてくれました。
ボクの退職の噂を聞いた、と泣いてくれるスタッフさんもいました。
自分が、今の職場で必要とされている事を再認識しました。
色々考えて、結局、今の職場に残りました。
今はこれで良かった、と感じています。
介護の仕事に関しては、まずは実務者研修を取り、その後は併設の老健で、少しずつ勤務(技師と兼務)する事になりそうです。
併設の老健での兼務が3年以上、かつ通算勤務日数が540日を超えたら、介護福祉士を受験予定です。
今回の転職騒動をキッカケに、ボクは気づいた事がありました。
それは「夢を見る事が出来るのは、周りに支えてくれる人がいるから」という事でした。
これからは(短期間でコロコロ変わる)夢を追いかけながらも、ちゃんと後ろも振り返り、妻や子どもが付いてきてくれているかどうかを、マメにマメに確認しようと思いました。
松田 卓也(まつだ たくや)
福山事業所