【事例】気管切開後の退院~在宅生活復帰~そして現在
年齢50代
性別:女性
障害区分:6
ADL:生活全般における全介助
ホームケア土屋利用の経緯
当初、おひとりで過ごす時間も多かったが医療的ケアが必要となり、家族対応が困難のためヘルパー事業所の支援要望あり。
2事業所が支援開始となる。
会話によるコミュニケーションは出来なくなり
支援開始時は表情がかたく、変化があまり見られなかった。
ある支援の日、母親が来訪時うったえる表情を見せた。
ヘルパーが母親帰宅後、問いてみると涙ながらにうったえがあった。
ヘルパーが汲み取ったご本人の気持ちは母へ対する感謝の気持ちのようであった。
伝える方法は声が出なくても出来る
ヘルパーが本人へそう伝え、そこからヘルパーと意志伝達の練習が始まった。
この時に本人の表情は一気に和らぐ。
声は出なくても口角の動きで徐々にyes・noを表示できるようになり、選択ができるようになった。
後に母親へ思いを伝える場面も見られた。
現在ではテレビ番組の選択も徐々に行えている。
ひとつの表情を見過ごさず、アプローチをかけて現在にいたる。
食べる喜び
食べることが好き。
3食ではなくても食べさせたい(家族の想い)
気管切開前は誤嚥していた経緯があった。
在宅生活に戻ってから言語聴覚士による傾口摂取開始。
当時、1日に数口程度のゼリーを食べていた。
ヘルパーの介助も始まり、ゼリーを食べることで笑顔がたくさん見られた。
現在の状況
口の動きが良くなることでゼリーの量も増えた。
多い時は1日に2個。
平均しても1個~1個半、毎日召し上がっている。
口の動きは日々の支援において、コミュニケーションの練習が結びついた結果と言える。
実行プロセス
- 選択・決定ができることを伝えた
- できる取り組み口角の運動を毎日続けた
- 意思を伝え、テレビ番組の選択ができた
- 食べることを続けられている
- 以前より、多く食べる時間をもてるようになった
結果
思いを知り、アプローチをする。
目標に向かって一緒に日々の実践を行うことで、表情の変化が見られた。
支援当初見られなかった笑顔が多く見られるようになった。
食べられることで健康的な体重となった。