【虐待防止・身体拘束適正化委員会】活動報告 ~クライアントの尊厳を守るために~

【虐待防止・身体拘束適正化委員会】活動報告 ~クライアントの尊厳を守るために~

外部専門家の弁護士 武田竜太郎氏を講師に招き研修を実施

虐待防止・身体拘束適正化委員会では、クライアント一人ひとりの尊厳と権利を守ることを最優先に、虐 待の防止と身体拘束の削減・適正化に向けた取り組みを続けています。

このたび、介護分野を専門とす る弁護士を講師にお招きし、全従業員を対象とした研修を実施しましたので、 その内容をご報告いたし
ます。

開催概要

  • 日時:2026年6月 24 日(水)
  • 講師:弁護士 武田竜太郎氏
  • テーマ:虐待と身体拘束適正化の正しい理解

今回の研修の主な内容

虐待の種類と「気づき」の大切さ

虐待には、身体的虐待・心理的虐待・ネグレクト(介護放棄)・性的虐待・経済的虐待の5つの種類が あります。

研修では、こうした類型を正しく理解したうえで、日常のケアの中で「もしかして・・・」と感じた 場面を見逃さない 「気づき」の力を養うことの重要性を学びました。

実際の現場を想定した事例(アザのあるクライアントの発見、 医療管理が滞っている在宅の場面など)を もとに、「本人が大丈夫と言っていても通報してよいのか」「意図的でない放置も虐待になるのか」といっ た従業員が感じやすい迷いにも向き合い、望ましい対応を一緒に考えました。

なぜ虐待は起きるのか一個人の問題ではなく組織の課題として

虐待の発生要因は一つではありません。

従業員個人のストレスや知識不足だけでなく、チームの連携不 足・研修機会の少なさ・人員配置の偏り・経営層の現場理解の欠如など、組織全体にまたがる多くの要 因が重なって起きることが、研究データからも示されています。

研修では「従業員個人の問題」で終わらせず、シフト管理の見直しや従業員同士が相談しやすい仕組 みづくり、定期的なフィードバックなど、組織として取り組む予防策についても具体的に学びました。

身体拘束の正しい理解と「3つの要件」

身体拘束は原則として禁止されており、例外的に認められるのは「今すぐ危険な状態にある」「他に方法 がない」「短い期間にとどめる」という3つの要件をすべて満たす場合のみです。

研修では実際の裁判例も取り上げ、 記録をしっかり残すこと・チームで検討すること・ご本人やご家族への丁寧な説明と同意を得ることが、クライアントの権利を守ることにも、従業員や法人を守ることにもつ ながると学びました。

センサーマットの取り扱いなど、現場で迷いやすい具体的な場面についても確認しました。

通報の義務と「隠さない」職場づくり

虐待を発見した、あるいは疑いがある場合には、行政機関への通報が法律で義務付けられています。

通報は「密告」ではなく、クライアントを守るための大切な行動です。

また、事故や気になる場面を上司へ 報告することの重要性についても、具体的なケースをもとに確認しました。

隠すことで問題が大きくなる 事例を通じて、「報告・相談しやすい職場風土」を全員でつくる意識を高めました。

今後の取り組み

研修で得た知識を日々のケアに活かしていくため、 委員会では以下の取り組みを継続・強化してまいり ます。

  • 従業員全員の法定研修受講
  • 研修や事例検討会を各事業所にて所属従業員が集合して受講し所感等の共有
  • 身体拘束の検討・解除状況についてチームで定期的に確認する体制の維持
  • 従業員同士が気軽に相談し合える仕組みの整備

おわりに

従業員一人ひとりの人権意識を高め、虐待防止と身体拘束の適正化を組織全体で推進してまいります。

クライアントの「その人らしい生活」 を守ることを使命として活動を続けます。

ご不明な点やご意見がございましたら、お気軽にお声がけください。

虐待防止・身体拘束適正化委員会

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