土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)
株式会社土屋はどんな組織を目指すべきか。
よりよい組織づくりのために人事部が実現していきたいことを述べさせていただきたいと思います。
いまメインテーマにおいているのが、「入社から退職まで」であります。
面接に関しては、朝から晩まで昼食をとる暇もないほどの過去の経験はありましたが、あくまで感覚値でしかなく、専門的な視点を入れたいと思い、様々なセミナーや会社のベンチマークをしてきました。そこで必ず言われたことは、「採用のミスマッチ」についてでした。
よりよい組織づくりのためには入り口の採用を間違えてはいけないということ。
そこで人事部のなかで、「そもそも土屋はどんな人を必要としているのだろう?」と問うてみました。
どんな人に仲間になってもらいたい?と聞かれて答えられない部署が入り口を担当していること自体が、採用のミスマッチのはじまりなのです。
しかし残念ながら、この問いに対して明確に答えることのできたスタッフは、私を含めて一人もいませんでした。
そこから現在まで、対話と思考の旅は続いており、ミーティング中も何を話しているのか、前後左右がわからなくなる時があります。
迷い道に入りながらも、葉群れから漏れる光が一瞬見え隠れするところまで到達しつつあるといったところでしょうか。
いずれここに関しては、しっかりとリクルートページで言語化して打ち出していきたいと思っています。
ひとつお伝えさせていただくと、土屋のミッション、ビジョン、バリューに共感できるか、その軸は大切にしたいと思っています。
「そんなのどうでもいいよ」という人は採るべき人物ではないと定義しています。
理念をはじめからすべて理解してほしいわけではなく、まずは共感できるかどうかを軸に基準を設定していきたいと思っています。
共感できる人は、理解しようとしてくれます。理解しようとする人は、深く聴いてくれます。深く聴いてくれる人は、気づく力を持っています。気づく力をもっている人はきっと行動に移してくれます。
素直で謙虚で誠実であってほしい、というように要件定義をしていくと、だんだん人物像が浮き彫りになっていきます。それをいま言語化している只中でございます。
後はこの人物像を持ち寄り、全国各地でお披露目し、服を着せ、化粧をしたり髪形を変えたりして、地域に合わせて深堀りをしていくことになります。
次に必要なのは、この人物像にマッチする面接の手法と質問と答えを持つことです。
この人物像と判断するためのそれぞれの基準を設けて、各地の面接官が困らないようにしたい、偏りのない採用を実現したいと思っています。
入社後には決して変えることのできない最も重要な要素とは一体何なのか。その共通言語を弛むことなく模索しているところです。
そして、その人をどう活躍、定着させるか。
入社後、どのタイミングでどの研修を仕掛けるべきか、どのように寄り添うべきか、最低1年間は人事部で追いかけて活躍と定着の案内人になれればと思っています。
仮にその人が、土屋では実現できないことに興味を抱き、目指すべき方向が変わったとしても花を添えて送り出してあげられるような優しさと寛容さを持ちたいと思っています。
最後に、大事にしている三つの考え方についてお伝えして締めたいと思います。
まずは、心理的安全性です。
チーム内は自由な意見と行動を肯定してもらえるような状態にあるかどうか。
バックオフィスの支援部門はどちらかというと、専門家を集めたというより、ポテンシャルとチームワークで形成された集団です。
少数精鋭ですので、年齢や経験問わず仕事を任せることがあります。その時に心理的安全性がないと、能力も発想も表現も制限してしまうことになります。笑い合える環境と認めることを大事にしています。
次に、グロースマインドセットです。経験や努力を通じて人は成長できるという考え方です。成長を待たずして怒りを爆発させることはよしとしません。信頼を大事にしています。
最後はアンコンシャスバイアスです。自分では気が付かないまま、心の中に持っている偏った見方、考え方、根拠のない思い込み、先入観、固定概念などを意味する言葉です。
誤解を恐れずに言えば、このDX時代においてテクノロジーへの理解は既に必要不可欠であり、そこに年齢や職業柄というディスアドバンテージはあえて持つべきではないと考えております。疑うことを大事にしています。
早いもので、株式会社土屋が発足してから10か月目を迎えようとしています。
このコラムは、歴史を振り返り、バリューを読み返し、私なりの解釈を散りばめて書き上げました。
これからも内省と初心を忘れず、よりよい組織づくりとはなにかを常に問い続けていきたいと思っております。
◆プロフィール
笹嶋 裕一(ささじま ゆういち)
1978年、東京都生まれ。
バリスタに憧れエスプレッソカフェにて勤務。その後マンション管理の営業職を経験し福祉分野へ。デイサービス、訪問介護、訪問看護のマネージャーを経験し現在に至る。