より良い組織づくりのためにかける「ひと手間」 / 五十嵐憲幸(ホームケア土屋 東北)

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

2020年11月からスタートした株式会社土屋。
従業員数が1,000名を超え、事業所も全都道府県における拠点開設まであと少しとなった。

重度訪問介護を主軸とする訪問介護事業所「ホームケア土屋」に加え「訪問看護ステーション土屋」もスタートしており、加えて研修事業をおこなう「土屋ケアカレッジ」の運営や今後オープン予定の「デイホーム土屋」など、様々な社会問題を解決すべくソーシャルインクルージョンに向け福祉関連を主体とする様々な事業が駆け足で進んでいる。

そのような中で、当社が推進しているのがマトリックス組織(マトリックス組織は、網の目型の組織形態で、従来の職能別組織にそれら各機能を横断するプロジェクトまたは製品別事業などを交差させたもの)の構築だ。
(引用:2021年2月27日 (土) 01:17  マトリックス組織 – Wikipedia

各事業、各部門をはじめ各種委員会活動並びに各種プロジェクト等、全国各地あらゆるレイヤーのスタッフが本来の仕事と併せて複数の業務をおこなっているが、新型コロナウイルス対策の一つとして注目を浴び今や一般的となったweb会議アプリのおかげで、遠く離れた場所にいてもちょっとした時間でも気軽に全国スタッフ間のコミュニケーションが可能となっている。

オンラインコミュニケーション
昨今特にビジネスの世界では、テレワークと呼ばれオンライン上で会議等をおこなうオンラインコミュニケーションがもはや当たり前となっている。
当社でもweb会議アプリであるzoom(ズーム)をはじめとして、ビジネスチャットツールであるChatwork(チャットワーク)等を使い、様々なやり取りをしている。

社内で特に有効だと思われるオンラインコミュニケーションの活用の一つに「全社員オンラインミーティング」がある。
株式会社土屋では「組織の透明性の確保」の観点から経営の見える化を図るために毎月一回全社員オンラインミーティングを開催して事業計画や事業報告をおこなっているが、これについてはセミナー等でよく使用されるウェビナー機能ではなくミーティング機能により開催されるため、全国のスタッフの顔が見えることと音声による質疑応答が可能であることで、より双方向となるコミュニケーションを図っている。

リアルコミュニケーション
オンラインミーティングやオンライン面接など、オンラインコミュニケーションは移動による時間や経済的なロス等を減らし、直接的に情報の共有化を図り、これまで以上に社内の風通しを良くする等、事業運営について多大な恩恵をもたらしてくれた。
とはいえコミュニケーションの基本はやはり対面にあり、特に人対人である訪問介護を軸に展開するわが社のスタッフは、私を含め一定数オンラインコミュニケーションに抵抗を感じている可能性も少なからずあるのと、当然ながらオフラインによるリアルコミュニケーションの方がその表情やしぐさ、その場の雰囲気などでより情報を得られるなど、また違ったメリットがある。

オンラインとオフラインを比較するとドライとウエット、訳すならドライは「冷たい」や「合理的」で、ウエットは「粘着質」「感情的」といった感じになるが、特にウエットについては人と人との「ぬくもり」と言い換えたい。
更に変換するならぬくもりは「愛」である。

人は愛し愛されずには幸福を感じられない生き物であり、会社組織における人間関係についても初めはドライだったものがウエットに変わっていくように、コミュニティ内の仲間に対して少なからず愛情を持つようになるのだと思う。
そしてこの感情を抱くのに必要なものが距離感ともいえるが、ここであらためてオンラインコミュニケーションとリアルコミュニケーションを具体的に比較してみる。

例えば「御礼」。
よく「会ってお礼を言いたかったんだよね…」とか「直接お会いしてお礼を申し上げたいと思っておりました…」というセリフを耳にするが、いかがだろうか。
これはつまり「電話で済ますことなんてできないよ…」や「zoomでお礼を申し上げるなんて失礼だと思いまして…」と置き換えることができる。
この言葉を受け取った時の印象は決して悪いものではないはずだ。

つまりここでの電話やzoomは「簡素化」「省略」であり、「直接会う」というひと手間は相手に感動とは言わないまでも好印象を与える。
クライアントに電話でお礼を伝えるセールスパーソンよりも常に直接伺ってお礼を伝えているセールスパーソンの方が成績上位というのは容易に想像がつくだろう。

このコロナ禍においてソーシャルディスタンスは非常に重要であり、様々な意味でオンラインによるコミュニケーションは有用だ。
しかし、可能なら会いたいし、可能なら触れ合いたい。
仕事であろうが人と人、何らかの繋がりがある以上、可能な限り愛をこめて関わりたい。

組織は目標を達成するためにあり、意思伝達の如何により目標達成の可否が決まる。
よくコミュニケーションとモチベーションが重要と言われるが、モチベーションもコミュニケーションありきである。

自身を含め、組織におけるメンバー同志が高いモチベーションをもって目標を達成するために日々ひと手間かけたコミュニケーションを心がけたい。

 

五十嵐 憲幸(いがらし のりゆき)
ホームケア土屋 東北

 

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