より良い組織作りのために / 青山純二(ホームケア土屋 北海道)

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

言うまでもないが組織は1人では成り立たない。1人で成り立つとしたら、それは組織ではない。1人1人が複数いて初めて組織となる。「One for all , All for one 1人は全員のために、全員は1人のために」、より良い組織を作るにはまさにそれだろう。1人が路線をずれるとそこが仇となり徐々に組織は壊れいく。みんなが同じ目標を掲げ一丸となることが良い組織として求められる。

介護の中でも訪問介護を例に挙げると、1人のクライアントの周りにはたくさんの方々が関わっている。ご家族、居宅介護支援専門員、相談支援専門員、ドクター、ナース、理学療法士、作業療法士、福祉用具専門員等々と、あらゆる分野の専門家が1人のクライアントに対してチームとなって動いている。これもれっきとした組織ではないか。

この組織の誰1人欠けることなくクライアントに注力しているが、もしこの中の専門家の誰かがチームから抜けてしまえばチームが、或いは組織が崩壊してしまう。崩壊と言ってしまうと誇大表現かもしれないが、それに近いものがある。裏を返すと組織の中の1人1人というのは、重大な役目を果たしている。

訪問介護員1人1人が100%の力を出す組織と、又は1人1人が50%の力を出す組織とでは、どちらがより良い組織かといえば歴然たる前者である。あくまで例え話である。

株式会社 土屋は全国各所にホームケア土屋という訪問介護事業所を40事業所(5/31日現在)に展開しているが、今度は1つの事業所を例に挙げてみよう。

良い組織は1人1人が介護に対する接遇やマナーを重んじることから始まる。訪問介護は基本的にはクライアント1人に対してアテンダント1人の1対1である。そのクライアントの支援をするということは、その会社の代表として、延いては会社の顔として支援をするわけであるため、1人の自覚が更に大事となる。決められた支援内容から外れて自分勝手な言動をすることで、つまりは個人プレーをすることでたちまち崩壊に向かう。

1人のクライアントに対する支援方針についてどのアテンダントが支援しても、その方針に従い決まりを守ることが出来れば磐石な組織と言えるのではないか。つまりは統一性がなければ、やはりチームまたは組織が成り立たない。訪問介護事業所の38事業所が統一性のある事業所になると更により良い組織となる。

クライアントにとって安心安全な支援は自分本位な支援をするのではなく、クライアント本位に立って支援することが望ましい。私たち訪問介護も会社に属した時点で組織に加わるため、自分勝手な言動や思想は慎まなければならない。

1人1人が組織全体を左右すると言っても過言ではない。能動的に良い組織を作るという目標を掲げるのではなく、1人1人が同じ方向性に向かっているのであれば知らぬ間に良い組織が作られる。結果は後からついてくる。

重度訪問介護は数あるサービスの中でも支援をする難しさにおいては上位に位置付けられると思う。その難しさゆえに介護の仕事から離脱する方も珍しくはない。しかし、きちんとその先輩アテンダントやサービス提供責任者や管理者、その事業所内でフォローアップを進めると、一概には言えないが多少は離脱者は減少するとは思うが、一方ではそのアテンダント自身もクライアントの訴え(支援を受ける上での要望)を少なからず理解しようとする努力は必要不可欠である。アテンダントのほうは先輩アテンダントに相談し、サービス提供責任者や管理者はアテンダントを教育や指導をすることで良いチームや良い組織が生まれる。

また、支援においてヒヤリハットは必ず起こり得ることである。ヒヤリハットの大小に関わらず、そのような事例があったならば、必ずサービス提供責任者に知らせなければならない。なぜなら、そのヒヤリハットを解決しなければ、ともすればインシデントやアクシデントに発展する可能性は大いにあるからだ。

そのサービスに入っているアテンダント自身のみがそのヒヤリハットを誰にも連絡せずに抱え込んでしまうとなんの解決にもならないし、そのヒヤリハットをそのクライアントに関わっているアテンダント全員が共有やヒヤリハットを解決することで、今までよりもより良い支援が提供出来るようになる。

私たちは安全安心に介護を提供する上で、そのような大小に関わらないヒヤリハットを見過ごすわけにいかない。したがってアテンダントとサービス提供責任者、あるいは管理者がより良い連携を取ることがベターである。つまりは報告、連絡、相談、いわゆるほうれんそうである。
それもより良い組織を形成する上で重要である。
これにおいても1人ではなし得ないことであり、組織力が密接に関わっている。

1人1人の言動と意識の向上が組織そのものを左右するわけで、冒頭に述べた「One for all , All for one  1人は全員のために、全員は1人のために」を掲げ、より良い組織「株式会社 土屋」となっていきたい。

 

青山 純二(あおやま じゅんじ)
ホームケア土屋 北海道

 

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