ハイブリットワーカー~オンライン×オフライン~ / 宮本武尊(取締役 新規事業部ゼネラルマネージャー 土屋ケアカレッジ校長)

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

2020年初旬以降、新型コロナウイルス感染の脅威は人々の働き方を大きく変えるきっかけの一つになりました。

緊急事態宣言に伴う外出自粛、外出禁止の発令で私たちは自宅待機を余儀なくされ日常生活が一変しました。飲食店も時短営業や休業せざるを得ない中、世の中は自炊ブームだったと記憶しています。

しかし、その為に必要な食糧を買い求めスーパーマーケットへ行った時までも人数規制があり不便に感じました。

そんな事もあってか、Amazonなどオンラインショッピングで生活雑貨や日用品を注文したりUberEatsなどでお弁当やおかずを注文したりと、外出しなくても欲しいものが自宅に届く便利さと、人と接することが極力避けられるサービスの使用増加が目立ちました。

宅配業者からの荷物受け取りの際は玄関前に荷物を置いてサインレスでOKというのは、世界的に平和な国と称される日本だからこそ成り立つシステムなのではないかと、改めて自国のモラルの高さに驚きました。

大々的にソーシャルディスタンスが謳われ致し方なく半強制的に人と人との距離が遠ざかる一方で、誰もが「利便性」を実感したのも事実だと考えます。

職場では「リモートワーク」が推奨され、社内ミーティングや社外折衝は基本的に「ZOOM」を使ったオンラインコミュニケーションが一般化しました。

自宅やカフェなどインターネット環境が良好かつ雑音の入らない静かな場所であれば手軽に行えます。

また、他業種と比較して年齢層が高く、基本的にリアルでのコミュニケーションを大切にする価値観が根強い福祉の現場でも同様に、クライアント(利用者)、アテンダント(ヘルパー)、相談員、ケアマネ等、各関係者が多忙な中でも簡単に画面上で集合してケアカンファレンスが開催されるオンライン形式が定着してきたと聞きます。

こうしてコロナウイルスの脅威を一つのきっかけに、私たちには新しい価値観が少しずつ体に染みていき順応してきたことがわかります。

さて、現在コロナ感染者の増加はピーク時と比較して激減しTVをつけても一部の話題となっています。

ほとんどの人がワクチン接種済みでもマスク着用や消毒などのコロナ対策は基本的マナーとなり、おおよそ安心できる世の中になりました。

お陰でリモートワークがメインでしたが、週のほとんどは仲間の顔が見える職場でお仕事ができています。

リモートワークがメインの時の利便性やコスト削減で経済的なことも確かに良かったのですが、ZOOMの画面上で会うよりも断然リアルの方が良いと思う場面が多々あります。

一つ上げるとしたら、情報にも感情にも人の“体温”のような熱が帯びていてダイレクトにそれを体感できることです。

集中してそれぞれ違うタスクと向き合っていても、周りの雰囲気を肌で感じてリラックスしたり緊張したりと、非言語から得れる情報の多さはリモートでは味わえない醍醐味です。

なにが一番良いかといえば“雑談”が自然と発生することです。

雑談はその人特有のキャラクターやバックグラウンドが滲み出て仕事以外の一面が見えたりするので、人間味が感じられ面白さや安心を与えてくれます。

例えば、映画やドラマに出ている役者さんとお友達になったとして、プライベートでもTVで観た役の時と一緒のキャラだったら、はじめは感動するかもしれませんが、それ以上の興味深さや面白さがなく徐々に期待感のようなものが薄れていってしまうのではないでしょうか。

改めて“心の扉をオープン”にすることが大切だし楽しいことだと感じます。

その人となりを知ることでその後のコミュニケーションに深みが増し、強い信頼関係が構築できて仕事も楽しくスムーズに進んでいくと思いますが、とはいえリモートにはリモートのメリットが確かにありますので、そこは大事にして良いとこ取りをするのがベストだと思います。

結論、私は“リモートとリアルは上手く使いわけること”が1番だと考えます。

 

◆プロフィール
宮本 武尊(みやもと たける)
1986年、青森県生まれ

1児の父。元キックボクシングジムインストラクター。憧れのイタリアでジム設立を目指しながら介護業界へ。重度訪問介護事業で広域的なマネジメントを経験。ソーシャルビジネスの素晴らしさに魅了され、社会起業家を志す。趣味はYouTube視聴。

 

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