土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)
私が高校生の時、就職氷河期ど真ん中だったので、中華料理屋で接客業のアルバイトをしていたこともあり、教室に最初に届いた求人票の中からホテルを選び就職しました。ホテルでは社会人の基本を身に付けることができました。しかし社会人4年目に自分は何も出来ない、今後の為に働きながら資格が取れる仕事はないかな?と思い始めました。
転職して測量設計事務所に勤めましたが、何か違うと感じ2ヶ月で退社しました。車が好きなので自動車部品の会社に勤めて組替作業や営業、集金等の業務をやってみました。集金に行くと「今月は全部払えないよ。来月払う。」と言われることが多く、勝手に経営が厳しいんだろうと思い込み、営業をやってみても呼ばれてもいないのに訪問して、何か必要とされている物はないかを探す日々の中で、「買ってください」の一言がどうしても言えませんでした。
4ヶ月で退社した後には、訪問していたところから、「あの兄ちゃんに注文しようと思っていたのに」と注文が入ったことを教えてもらい、これが営業の喜びか、楽しさなのかを感じることができました。
辛抱強くなかったお陰で、私は介護の世界に足を踏み入れることになります。介護のお仕事を選んだ理由は「自分を必要として待ってくれている人がいる」でした。
介護の仕事への転職は簡単ではありませんでした。男性であること、無資格未経験等で面接を受けることもできない会社もありました。それでも採用してくれる病院と出会い、看護助手として療養型病棟で働き始めました。
最初は自分に人のお世話、おむつ交換等ができないのではないかと不安はありましたが、先輩からは「経験者?」と言ってもらえ、スムーズに覚えていくことができました。面接時に確認していた「働きながら資格は取れる」を目標に、3年後には独学で介護福祉士を取得することができました。
寝たきりの状態の患者さんの介護を1から看取りまで経験させてもらい、私の介護の基礎は病院で作られました。失敗や辛いこともありましたが、嬉しいことのほうが多かったです。やっぱり患者さん、ご家族の言葉が1番でした。「明日も来てね」「次はいつ来てくれると?」と言われると、介護の仕事を選んで良かったと思います。
当時は道に迷っていると感じ、遠回りをしたと思っていましたが、今振り返ると無駄な経験はありませんでした。大事なのは自分が前向きに仕事できているかだけでした。これからも介護が必要な方のために、自分にできることを続けていきたいと思います。
前波 優(まえば まさる)
ホームケア土屋 長崎 佐賀