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地域で生きる/21年目の地域生活奮闘記59~介護難民、排泄介護に悩む日々~ / 渡邊由美子

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

今回は、あまり人に大きな声では言えない話題ですが、重度障害者の特に女性が直面している排泄介護問題について、私が実際に困っているという側面から考えていきたいと思います。

生きている限り、健康を保っていく一番の源は、食べてそれをきちんと消化して、要らなくなったものは外に出すという無限の営みです。これを死ぬまで続けていかなければ、人間は健全に生きていることができなくなってしまいます。

私は究極に絞って、なぜ介護者が必要でいなくなっては困るのか?というと排泄感覚がもちろんあるけれども、その行為を自ら行うことが身体的な障害によってできないからです。これが本当に人生最大の難関と言って過言ではないのです。

状況として妥協のできることであったり、後回しにしてできる時にやればいい事柄ではなく、我慢をすれば体調不良に直結してしまうし、年齢のせいか切迫度が増して困難を極めることがとても多くなってきました。

私は、毎日家でのんびりしているわけではなく、社会との私なりの接点を求めて、この身体でも外へ外へと外交的に動きたい気質の人間です。それを阻む第一の問題が排泄介護問題なのです。

以前も他のブログに書いたことがあると思いますが、家ではオムツではなく、毎回介護者の援助のもと介護用リフトを使って、普通の人と同じように行きたくなったタイミングでトイレに行かせていただいています。

一昔前、介護用リフトが家になかった時代は、私のことを一人で抱えて排泄介護ができないと、私の介護者にはなれないという時代を長く経験しました。それは、ある意味介護者に年齢制限をつけることに繋がりましたし、年齢制限以外にも力のない人、体力的に厳しい人など様々な条件の人を私の介護は無理というカテゴリーにいれてしまう作業で、人材不足の加速化を深刻にしていきました。

とても心苦しいと思っていました。なぜならば、介護の内容は決してトイレ介護だけではないのです。とても優れた能力を持って、私を助けたいと思って介護に来てくれようと思った人を来れない人にしてしまうのは、とても残念でならないことでした。

そして、若い時には何とか排泄動作や行為を人の手を煩わせずに自分でできるようになりたいと思い、手すりに必死にしがみつこうとしている時もありましたが、自力では難しく、床に寝そべってしまい、悔しくてもがき苦しんだ時もありました。

本当に寝だめのような要領で人が確保できたり、時間的な余裕がある時にまとめて排泄をしておいて、しばらくそのことを考えなくてもいいようにすることはできないかと真剣に思ったこともありました。

もう一つの側面として、排泄のことを気にするあまりどうしても水分摂取を控えてしまう傾向にあり、そんなことは身体に良くないとわかりながらもどうしてもためらってしまうときが多々あります。

その結果、どうしても便秘がちになってしまい、それを解決するにも薬を使うといつ行きたくなるか分からないので、困ってしまいます。人知れずUDデイ(ユニバーサルデザインではなく大便の排泄デイをつくり、家にこもる)を設けて、根本的な解決を図ろうと努力をします。

私は、外出時二人介護を得られる時以外は、車椅子の上で差し込み便器を使用して排泄作業をするので、多目的トイレであればどこでもいいというわけでもなく、広くて荷物を置くところが沢山あって、オストメイトもあるところを探すことになります。

意外と少ない多目的トイレの設置は十年以上前から比べれば格段に増えました。しかし、それは手動車椅子を想定したものであり、私のようにリクライニングのできる大型の電動車椅子は、想定されていないことがとても多いのです。

私が使って本当に使いやすいと思える多目的トイレは、今まで数か所しかありません。トイレが使いやすいからの理由でそこにばかり出かけるというわけにはいかないので、結局放浪して歩くことになります。

もっと重度な障害があっても、排泄のことをあまり気にせず生活できるようにするためには、何をすればいいのか長年考えていますが、未だ結論が出ぬまま今日に至っています。

あまり相談できる話題ではない排泄介護問題を皆さんどんなふうに解決して暮らしていますか?オムツをしている方も多いと思いますが、私は万が一のためにつけていても、心理的なものが先にたってしまい、自分の意識がある年齢になってからは、オムツに排泄できたことはありません。

せめて私たち肢体不自由を持つ障害当事者が集まる病院や、公共施設には介護用リフトが設置されるとか、一人介護者を同伴すれば二人目的な補助は行った先で手配できて、それが安価で利用できるような社会的システムが欲しいと強く望みます。

今から、三十年ほど前はデパートの案内所でお願いすれば、三人くらいの女性が私の説明に従ってトイレ介護を手伝ってもらえて、一人で自由に動き回れた時代もありました。しかし今は、資格を持っていないので、お手伝いできませんと言われる時代になりました。

とにかく、トイレ介護問題を解決しながら、健康でアクティブに生活し続けていきたいと思います。めげないで生きていこうと思います。

 

◆プロフィール
渡邉 由美子(わたなべ ゆみこ)
1968年出生

養護学校を卒業後、地域の作業所で働く。その後、2000年より東京に移住し一人暮らしを開始。重度の障害を持つ仲間の一人暮らし支援を勢力的に行う。

◎主な社会参加活動
・公的介護保障要求運動
・重度訪問介護を担う介護者の養成活動
・次世代を担う若者たちにボランティアを通じて障がい者の存在を知らしめる活動

 

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