受け取る力 / 大庭竜也

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

『受け取る力』
皆さんはこの言葉に馴染みがあるでしょうか。多くの方は初めて耳にする言葉かもしれません。この『受け取る力』、この力を上手に手にしている人、そうでない人では生活の豊かさが大きく変わる、今日はそんな『受け取る力』について書いていきたいと思います。

初めに『受け取る力』とは、その言葉のとおり物質的な目に見えるものから、言葉のように目に見えないもの全てを受け入れる力の事です。難しく聞こえるかもしれないこの力ですが、毎日の私たちの生活の中で当たり前のようにあり、触れているのです。

なぜかというと、私たちが此処に存在している事、生活が出来ている事、その全てが『受け取る力』に繋がっているからです。そして、なぜこの力を受け入れることが大切なのか…それは『受け取る力』=『自分自身を受け入れているか』という自己肯定力、自己愛に繋がるからです。

例えば、友人に今日の服装を褒められたとします。そこであなたは素直に「ありがとう。」と受け入れる事が出来ているでしょうか。中には、「本当にそう思っているのか」、「何か下心でもあるのか」。そう思ってしまい、この変哲もない称賛を受け入れる事が難しい方も、このコラムを読んでいる皆さんの中にもいるのではないでしょうか。

なぜこの言葉を受け入れるのが大切なのか、それはとても簡単な理由です。褒めた方も、褒められた方も素直に受け入れる事によりお互いが気持ち良くなる。とても単純な理由ですが、それだけで良いのです。この何気ない一言を受け入れる事で、お互いが気持ちの良い一日を過ごす事が出来るからです。

そこで、もしあなたがこの称賛を受け入れなかったとしましょう。その称賛を受け入れる事が出来ないのは、あなた自身が自分を受け入れられていないのが原因なのに、あなたを褒めた友人はなぜ私の言葉を拒否するのだろうと、受け入れてもらえなかった、その否定感だけが空しく残ってしまいます。そして、少しモヤっとした気持ちを抱えたまま一日を過ごす事になります。

それであれば、気持ちの良い言葉、気持ち良い気持ちの連鎖が日々積み重なっていくように、どんな言葉でも一度自分の元に受け入れる。
そんな『受け取る力』が日々の生活を豊かにしてくれます。

では、どうやってこの『受け取る力』を普段から上手に取り入れるのか。
それは『自分だから』『自分が自分自身でいるから』。とても簡単で、『受け取る力』にはこれ以上何の理由も要りません。私だから周りの人が褒めてくれた。私だからプレゼントを貰えた。それだけの理由でいいのです。もちろん、全てのことを受け入れるには、それなりに自分に自信がないと出来ない事です。

その為に自己愛や自己肯定がとても大切にもなります。ただここで、これだけ私は頑張ったから対価を受け取ってもいいという制限を付けない事がポイントです。その制限を付ける事によって、その先もそれなりの労力を費やさなければ受取るという事が自然と難しくなってしまうからです。

勿論、不愉快な言葉や物の際はまた異なります。不愉快な言葉に対して、お釈迦様もこのようなお言葉を残されています。
「もし他人に贈り物をしようとして、その相手が受け取らなかった時、その贈り物は一体誰のものだろうか」

このお言葉のとおり、受取者不明の贈り物は全て送り主の元に帰ります。なので、不愉快な事柄に関しては受け取らないのが鉄則という事もあります。

最後に、『受け取る力』。この力を上手に理解し受け入れる事で、良い事をどんどんと吸収し、自分の周りの方々も益々豊かになっていくと信じています。

 

大庭 竜也(おおば たつや)
本社・総務

 

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