先日、弊社代表著の「異端の福祉」が発刊されました。
私自身は、前職では重度訪問介護だけではなく、保育・児童・母子・高齢・地域そして障害という様々な福祉に関わっており、その中で障害福祉の中の重度訪問介護を選び、浅く広く頭に入っていた福祉事業の中の比較的新しい事業である重度訪問介護に他の福祉制度と同じぐらいの長い歴史があったこと、「比較的新しい」ということは制度化されるまでの長い歴史の中で困っていた(戦ってきた)方がいらっしゃったこと、以前から様々な場で聞いていたことを、この本を通して実感できる機会になりました。
私は、代表の経歴を少しだけ伺っておりましたので「異端の福祉」の「異端」というワードはそこからきているのかと考えておりましたが、それだけではなく企業として業界の様々な壁に挑戦している会社を目指しているところが一番大きいと感じました。
私も、50代で同じ施設で20年以上働いている施設長が月の給料が20万そこそこという事業所をいくつも見てきました。「自分の人生より目の前の当事者、困っている方を助けることこそが人生」というお話を幾度となく耳にし、この業界で文字通り自分の人生をかけて目の前の困っている方を助けることこそ!というモチベーションでがんばっていらっしゃる方への一石になるように感じました。
また、もう一つ興味を惹かれたのは、一緒に働いている仲間たちの今を彩っている数々の歴史ピースでした。私が弊社が大好きな理由の一つに多様性というキーワードが全ての職員に感じられ、またビジョンにも掲げているところです。自分にも先述の通り歴史がありますが、一緒に笑い、一緒に怒り、そして一緒に突き進んでいる仲間たちの歴史に触れることで、多様な人材がどのように出来上がっているかを感じることができました。
弊社が掲げている理念の根っこの部分がわかる内容であり、かつ自分たちが働いている会社、そこに携わる社員、支援をしているクライアント、クライアントの家族のためにも事業を展開していくこと、まだ見ぬ困っているクライアントや家族に支援の手を届けなければいけないという責任の大きさ、そして一緒に働いている仲間たちの頼もしさ、新しい福祉の形を創っていく責任とワクワク感を再認識できる一冊だと思います。
プロフィール
野呂一樹(のろ かずき)
ホームケア土屋 関西 ブロックマネージャー