ていねいな暮らし / 富田祥子

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

ここ数年、「ていねいな暮らし」が私のマイブームになっています。
色々と忙しい日々を送っていると、ついつい日常の色々なことに手を抜いてしまいますが、その作業をゆっくりと、ていねいにしてみようと。

クライアント(ご利用者)のお宅に行きだしたとき、とても新鮮な思いを味わいました。
知人の家に行っても、暮らしぶりというのは、あまりうかがえないもの。
お客さんが来るとなると、はりきりますから。

でも、クライアントのお宅では、暮らしぶりがまるごとわかります。
服をどういうふうにしまうか、日常のお掃除はどのようにしているのか、どんなふうに整理整頓しているのか、などなど。

他人の生活をかいま見ることが、とても新鮮だったし、自分の生活に取り入れたりすることもありました。
クライアントは、お金をかけずにきちんとすることに長けている人も多いので、なるほどと思うこともしばしば。

取り出しやすいように小分けを駆使したり、ものを無駄にすることなく毎日のお掃除に生かしたり。普段使うもの、例えばスイッチにかわいいカバーを付けるだけでもテンションが上がります。
ていねいな暮らしの基本にあるものを感じました。

先日、東京など一都三県では緊急事態宣言が出され、ここ大阪でもこのブログが掲載される頃には、発令されているかもしれません。
年が明けても、新型コロナウイルスの脅威は収まらず、ストレスのたまる日々。

どうやって、心に安らぎを与えるかは、本当に大きな課題になってきていると思います。

冬の長い北欧では、住み心地のよい家は人生の重要な位置を占めています。
日が暮れるのは早く、何か月も雪に閉ざされる毎日。家にいる時間は長くなり、その中で北欧のデザインは育ちました。

好きなものに囲まれて暮らすことは、彼らにとって本当に大切なんですね。

心地よく暮らすこと。
今の現状では難しいことですが、少しでも日常に潤いを持たせるのは、思っている以上に大事なことなんだと思います。

「ていねいな暮らし」に話を戻すと、私の理想は、一つのモノを大切に長く使うこと。例えば、木の机を磨いて育てながら使ったり、包丁をきちんと研いだり、靴やカバンに保湿クリームを塗ったり。
お気に入りの小物を、大切に扱ったり。

あとは毎日、きちんと窓や床を磨いたり、自分でハーブや野菜を育てたり、季節の食材をコトコト炊いたりしながら、好きな器で楽しんだり。

ということで、今の私のもう一つのブームは器集めです。まずは楽なところから…。いずれ陶芸を習って、自分で使う器を作ってみたいです。

すべて実践するのはまだまだ時間がかかりそうだし、素敵な暮らしをしている人にいろいろ教えてもらったりで、どんどんしたいことが増えていますが、洋裁はきちんとしています。

自分の着る服を自分で作る。どんな服を作ろうかなあというところから始まって、生地を買いに行って、型を取って。ミシンをかけて、ボタンをつけて…と、その過程がとても楽しいです。

実用性に乏しい物ばかり作っているせいか、日々の生活で使える点も気に入っています。
いずれ本格的にしてみたいと、夢も広がります。

自分の毎日の生活を、自分で作りながら生活していく。日常の家事をていねいに、一つ一つ心を込めてこなしていく。
そういうことが、心のゆとりや、落ち着いた生活を生むんだろうなと思っています。

今は、理想の暮らしには程遠いですが、少しずつ少しずつ、一つずつ一つずつ「ていねいな暮らし」に近づいていけばいいかなと思い、最近買ったお気に入りの盃で日本酒をいただく日々です。
結局、ここですね。

 

富田 祥子(とみた しょうこ)
ホームケア土屋 大阪

関連記事

TOP