土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)
介護業界に入るまでサービス業に従事していた私は、顧客満足をいかに追求するかというテーマと向き合うことも多くありました。
顧客は来店する際、潜在的に店に対して期待値を設定しており、自分の期待値を超えたサービスを受けたと感じた時にそれは感動へと昇華し、忘れられない体験となったり、口コミで広まったりする。というような方程式の存在を学びました。
顧客の期待値をいかに越えていくかということが求められます。
例えば飲食店で毎朝来店される常連客に「いらっしゃいませ!」とお辞儀の角度を決めて統一して教育することでウェルカム感が演出され、丁寧な接客だ、という印象を与えられるでしょう。
さらにここで「今日いつもより早いですね。お気をつけていってらっしゃいませ。」というように定型的なサービスではなく、”個”として扱ってもらえたという体験が、顧客が設定していた”いつもの丁寧なお辞儀のあいさつをしてもらえる”という期待値を超え、感動を得られるでしょう。
しかしながら顧客の期待値も時代とともに変化し、期待値そのものが高くなってきており、杓子定規なサービスマニュアルではなかなか感動まで提供することは難しいと感じていました。
顧客も目が肥えてきており、そこにはある程度、顧客自身が良いサービスを受けた体験から「これくらいはやってくれる店もある」という経験値が増えていたり、注文時のメニューにおいて自分好みにカスタマイズをしたり、裏メニューのようなものの存在もあるなど、自分ならではの満足を追求する顧客のニーズの多様化とそれに対応できる店舗が増えてきた背景もあるように感じます。
顧客のニーズが絶えず変化していく中、サービスを提供する側も変化し続けていかねばなりません。
私たちの仕事ではどうでしょうか。クライアントには究極の”個”のニーズがあります。他のクライアントにも対応できるような汎用性が高いルールを作る必要はありません。
もちろん法令順守の観点で、できないことは明確にしなければなりませんが、私たちのミッションに”探し求める小さな声を ありったけの誇らしさと共に”と示されているように、クライアントの個のニーズをしっかりと理解しなければなりません。
そしてクライアントに潜在的な期待値があるとすれば、それはもしかしたら小さなことかもしれません。些細なこだわりかもしれません。
期待値を越えていくには、しっかりとそれを探し求め聞き続けること、そして絶え間なく変化していくであろう小さな声を聞き続け、私たちも変化し続けていかねばなりません。
クライアントの満足度をいかに上げていくか。完結することのない壮大でチャレンジングな目標になりました。