『異端の福祉』を読んで考えたこと~出会いと希望、そして未来へ~ / 福武早苗(監査役会スタッフ)
『異端の福祉』が書籍で販売され、まず手に取り思ったこと、正直、どんな福祉の本より解りやすい教科書だなこれは、と。そして2017年から一緒に関わってきた私にとっても感慨深いものがありました。
重度訪問介護って何なんだろう?
立ち寄り、手に取ってみた方
ネットで気になり購入された方
私のように、ありがたいことに配布していただき拝読できた人
いろんな方の手に渡っているんだと思います。
読み進むとそこには、日本の奥深い歴史と社会と人の葛藤、そして奥様のことが描かれています。
私が一番心に残ったのは、最愛の奥様のお話でした。当時も交通事故に妻が巻き込まれてしまい顔がぐちゃぐちゃに‥と泣きそうな顔で、奥様の話を講義の中で話してらっしゃったのを記憶しています。
書籍には、さらに詳しく触れられていたので、思い出して共鳴してしまいました。きっと奥様に会ってみたいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
出版社で活躍されていらっしゃった奥様ですが、この『異端の福祉』の編集を奥様がされたのだと聞き、
お二人の歴史でもあるんだなと思いながら読み進めました。
当時の大学の友人(現在の妻)に薦められ福祉の道に入るきっかけとなった書籍、鷲田清一という哲学者の『「聴く」ことの力』ですが、私は宿題でお借りしてからすっかり気に入ってしまい、ファンになっていますが、まさか奥様のお薦めだったとは・・次は、『「聴く」ことの力』の感想文を提出したいと思います。
障害福祉の重度訪問介護のきっかけになるサービスを関東圏で、何にもないところから作り上げてきた人物の中の一人である著者の高浜代表は、障害者福祉の伝道者といっても過言ではありません。
私自身が著者である高浜さんと初めてお会いしたのが、2017年の夏でしたから、かれこれ6年になるでしょうか。
書籍の中にも触れられている、介護系ベンチャー企業の関西初期メンバーとして私は関わることとなり、今や代表となられ経営される株式会社土屋に入って、改めて福祉についての未来を考えているのですが、当時、高浜さんが講師を務められた頃、重度訪問介護従業者養成研修で障害福祉の歴史を語り、そして聞いた受講生の方が号泣され、福祉に興味を抱き、何人もの福祉ビジネスに関わる仲間を増やしていったこと。
書籍の中に詰め込まれた歴史は現実にあり、まだまだ今現在も決して改善しているとは言い難い現実と、少子高齢化の加速、社会問題のその先を、異端と自ら発信し、社会課題を解決する未来を導いて欲しいとそう思います。
私たちも一緒に…未来を
受け継いでいく子供たちのためにも…