重度訪問介護という言葉をご存知でしょうか。↓詳細についてはこちらをご覧ください。
【 https://homecare-tsuchiya.com/serviceplan/ 】
かなり簡潔ですが排泄・入浴・体位交換・調理や食事の介助・掃除・洗濯など自力では困難な方にヘルパーがその方が生活する上で必要な支援を行う制度です。実際に私もこの制度を使い、24時間365日ヘルパーさんに支えられ生活しています。ここでは重度訪問介護の問題についてお話していきます。
一つ目に支給時間について、同じ様な障害であっても住んでいる場所によって支給時間数が異なると言う事です。例えば頸髄損傷四肢麻痺で呼吸器も必要な状態の人が、A市では月300時間だが、B市では月600時間支給されるなど、自治体の予算の関係で支給時間が変わってくることがあります。
支給時間が多いところへ引っ越そう。なんて思ってもそう簡単にできないので、この記事を読んでいただいている行政の方がいればもっと重度訪問介護の必要性を考えて頂き、重度障害者が安心して生活できる環境ができるようになればと思います。
突っ込んだ話をすれば24時間365日支援が必要ってどんな状態?と疑問に思うでしょう。もちろん1時間に1回吸引や体交が必要であったりはしますが、常に何かをしている訳ではなく何もしない時間が出てきます。しかしこれも重度訪問介護の一つで“見守り”という仕事なのです。
二つ目は現時点では全国ほとんどの自治体で就労中に重度訪問介護を利用することができないとなっています。つまり重度訪問介護を利用するなら、その時間中の就労はできず、就労するなら、その間の重度訪問介護は利用できないということです。究極の選択ですね。
就労したい気持ちはあるが、生活を優先したいから就労を諦める、こういう事も起こってしまうのです。生活が安定しないのに就労する事は難しいと思いますので、この制度を見直していただき、重度障害者の生活と就労の事を今一度考えて欲しいと思います。
この問題を見直し、新しい事業を実施しているのが三重県四日市市です。詳細は下記URLよりご確認ください。
(四日市市役所ホームページ:重度障害者等就労支援特別事業の実施について)
【 https://www.city.yokkaichi.lg.jp/www/contents/1610690854124/index.html 】
四日市市のように新しい事業を実施する自治体が増え、働きたくても働けない方達が支えられる側から社会の支え手・担い手として活躍できる社会づくりが必要だと思います。今後、もっと自治体や企業の重度障害者への理解が深まり、地元で、地域の方々と一緒に生きがいを感じられる生活が送れるような社会づくりに自分も関わっていきたいと思います。
青木健太(あおき けんた)