【「小さな声」を探し求める―「個」が躍動する組織のつくり方― 書評】第2回 S1グランプリ 青柳 武志(ホームケア土屋熊本)

「『小さな声』を探し求める―『個』が躍動する組織のつくり方」を読んで/青柳 武志(ホームケア土屋熊本)

私は以前、外食産業で約23年勤めていましたが、転機があり約3年前より、今後は社会福祉に貢献したいとの思いから一念発起し、介護福祉の業界に飛び込みました。

最初の約1年は親戚関係が経営する有料老人ホームの運営及び介護スキル習得の為、施設スタッフ兼任にて日々の介護業務に携わらせていただく日々を送っていました。

けれど、一施設のみでなく、もっと多くの方々の力になりたい!そのために施設経営の業務拡大を目指し、新規展開を進めていきたいと思うようになり、経営拡大の提案をしましたが、考え方の不一致があり、もっと貢献できる所はないか?と思い、転職を決意しました。

転職先を探していた時に、重度訪問介護を知り、土屋の面接を受けてみることにし、その面接の中で、自身の介護経験が1年程度しかないこと、スキル、知識等もまだまだ未熟な中で、実際に出来るかどうか不安いっぱいでしたが、多くの未経験者の方々が活躍されていることをお聞きし、自身も再度チャレンジしてみようと、入社をさせていただきました。

入社当初は、重度訪問介護がどのようなものなのかわからず、入社当初にいただいた書籍を読み、重度訪問介護の今までの歴史、経緯を学びました。

そして実際にクライアント宅へ訪問させていただき、支援に携わらせていただく中で、重度障害の方々の日々の生活で、不自由ながらも一生懸命に生きる姿、できないことは多いけれど、できる限りのことを努力され、一日一日を大切に楽しく過ごそうとされている姿に、心を打たれ、少しでも楽しんでいただける環境づくりの力になりたいと感じるようになりました。

その中で、私自身の変化として、今まではニュースやテレビ番組等で、重度障害の方や重度訪問介護の実情を見ていましたが、どこか他人事な部分があり、日常生活において視界には入っていても意識することはありませんでした。

けれど、実際に携わったことにより、歩道を歩いている時、スーパー等で買い物をしている時、公共交通機関を利用する時などの場面で、自然と障害をお持ちの方々への意識が芽生え、今までは素通りしていた場面から、「何か困っていることはないか?」「膝に商品を置かれているので、落とした時は拾うのが困難ではないか?」「乗り降りの際に不自由なことはないか?」と、意識的に目を向けるようになりました。

実際に買い物をされている車椅子の方が通路を通ろうとされた際に、申し訳なさそうに通り過ぎようとされていたので、通りやすいように端に寄り、「手の届かない商品などありませんか?」と声掛けをし、気兼ねなくお買い物を楽しんでいただけるような行動が進んでできるようになりました。

今後の重度障害の方々へのサービスの拡充、充実に向けて、現在、勤務されているアテンダントの皆さんへ自身の体験を伝え、共有し、重度訪問介護の在り方、存在意義を理解していただきたいと思っています。

また、一人でも多くの方に重度障害介護を知ってもらい、「一緒に携わっていただけるか?」「興味を持ってもらうためにどのようなアプローチが必要か?」などを様々な角度から捉えていきたいと思います。

私自身のモットーである「問題はできるかどうかではなく、やるかどうか」の精神で、チャレンジし続けることをあきらめず、今いる仲間、これから一緒になっていく仲間へ、個から集、集から組織へと大きな輪に繋げていけるような組織づくりに取り組んでいきたいと感じました。

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