自信と驕りの違いについて / 大庭竜也(本社・総務シニアディレクター)

土屋ブログ(介護・重度訪問介護・障害福祉サービス)

自信と驕りは類似の言葉ではありますが、大きく異なると考えます。
自信と驕りと聞いた時に、パッと思いつくのは、自信は『ポジティブシンキング』、驕りは『ネガティブシンキング』いう事です。

自信の意味は「自分の才能・価値を信ずること、自分自身を信じる心」です。
自信というのは、文字通り自分を信じることであって、自信があることはとても良い事だと思います。そのため自信という言葉はポジティブな意味で使います。

一方で驕りの意味は「得意になって高ぶること、いい気になること」です。
つまり驕りは自信過剰を意味し、ネガティブな意味で使います。したがって、適度な自信はその人にとってプラスですが、過度な自信は驕りとなり、その人にもまた周りの人にもマイナスな影響を与えると考えています。

自信と驕りの言葉の意味でよく使う言葉があります。
『根拠のない自信』です。
私は、根拠のない自信はとても大事だと考えています。
しかし、根拠のない自信を持ち過ぎると驕りになり、ネガティブになってしまいます。
ここの感覚がとても大事ですが、自己の成長には『根拠のない自信』は必要だと考えます。

では、『根拠のない自信』とは何か?
根拠のない自信とは、成功体験や実績に基づかない自信の事です。
反対に、『根拠のある自信』とは、成功体験や実績から得た自信の事を指します。

根拠のある自信は、成功体験や実績から得た自信の為、分かりやすいと思います。
しかし、根拠をもとに自信を得た為、根拠が失われれば自動的に消滅してしまうのも、「根拠のある自信」のデメリットだと考えています。

一方で、根拠のない自信とは実績がないが『自分ならきっと大丈夫』や『自分ならきっとやり切れる』などの自信を指します。
過剰に言い過ぎるとダメですが、「きっと成功できるはず」と自信をもって取り組む姿勢は必要だと考えます。

根拠のない自信を別の言葉で言い換えるなら【前へ踏み出す勇気】だと考えています。
自信が先で、能力や結果は後から付いてくるという考え方です。

根拠のない自信で必要な要素として3つあると考えています。

  • 自己効力感
  • 自己肯定感
  • 失敗許容力

だと思います。

自己効力感とは、「自分には物事をやり遂げる力がある」と信じられる感覚のことです。
自己肯定感とは、「そのままの自分を受け入れ、尊重できる感情」のことです。
失敗許容力とは、自分の失敗を寛容に許せる能力のことです。

上記の3つの事柄がとても大事だと考えており、まずは絶対出来ると信じられるかだと思います。信じて行動する事により、現時点では能力はないがその為に何をすべきかを考えられる為、成長スピードは格段に早くなります。

そして、失敗を受け入れポジティブに考えられるかがとても大事だと思います。
失敗許容力が高い人は、失敗しても「たまたまうまくいかなかっただけだ」「これでひとつ学習できた」とポジティブに考えることができます。
失敗を許容できるということは、失敗を恐れず積極的に行動できるということです。
失敗をいちいち恐れていては、物事が進みません。失敗許容力が高ければ、「たとえ失敗しても大丈夫」と安心して行動できると考えています。

なので、根拠のない自信を持ち行動する事で柔軟に対応でき、自己の成長にも繋がると考えています。
しかし、冒頭でも挙げたように、根拠のない自信を持ち過ぎると自意識過剰になったりプライドばかり高くなったりします。
できると思い込む事は大事ですが、現時点で能力はないので勘違いしてはいけません。
勘違いしてしまうと驕りに繋がってしまう為、要注意です。

自信よりも驕りが上回らない為に必要な事は、あるがままの現実を直視し、小さな努力をし続けられる能力が大事だと思っています。
根拠のない自信を身に付ける為には、小さな成功体験や実績を積む事も大切です。
その為に、小さな努力を続ける事が一番の近道だと考えています。

 

大庭 竜也(おおば たつや)
本社・総務

 

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