【異端の福祉 書評】『異端の福祉』を読んで / 塩崎愛三(ホームケア土屋 東海)

『異端の福祉』を読んで / 塩崎愛三(ホームケア土屋 東海)

本を読んで、まず、高浜代表にはここまで過酷な環境下の中、よくぞここまで持ち堪えて乗り越えて、事業展開された事への敬意を表します。

読み終わった後は涙が止まらず、私が過去に経験した理不尽な体験以上の事を経験をされた先駆者であり、現在はこんなにも賛同者に囲まれた組織を作られた事に感激しました。
文章をまとめるのが苦手なもので、時間を要してしまいました。

福祉事業が株式会社として展開し、経営者が当事者に近い立場の人で、良識的かつ、向上心や社会性のある人格である事が私の中での決定打となり、現在常勤アテンダントして携わらせて頂いてます。

土屋に携わる前から、訪問介護や重度訪問としての様々な事業所に属した事はあります。非正規として。
私も方向性や事業性の合わない会社に正社員として働く欲求が極めて低かったのと、自分の興味関心が多い事を具現化する事に人生の時間を使いたく、様々な仕事や経験を重ねたい想いから、今までは掛け持ちでした。

私の父親は、私が幼少の時に心筋梗塞で倒れ、その後も服薬しながら仕事はしていましたが、海外での仕事や責任ある立場のストレスから何度も倒れて入院していました。救急車の音は今でも苦手です。

私が高校生の頃に父親は責任のある職から引退し、様々な病気を経て、現在も1級の障害者として暮らしています。私も日常生活に障害者がいる生活を長いこと体感して生活していました。

父は元々の性格や気性もあり、ストレスや行き場のない感情を家族に向け、そのため私も地獄のような10代を過ごしたので、解決を求めて介護や福祉への関心は潜在的にありました。
家族だからという理由でも扶養学生の身分ではどうしようもできない事だらけでした。

自立支援を受けている障害者の方が法律や家族や事業所に守られて、何千倍も自由で幸せに生きているようにも見えた時期もあります。

20代から様々な福祉事業所に携わる事により、事業所の経営スタイルによって利用者の方も全く違う考え方で生活しているなと感じるようになりました。

福祉を清貧とされているような事業所の職員からは理不尽な言葉や態度をたくさん浴びました。若いというだけで意地悪や嫌味を言われるのは当たり前でした。意見を言えば現場を外されたり、感情的で理不尽な対応をされたり、給料を支払ってもらえないような状況にされた事もあります。

職員でも経営や労務管理なんて全く理解してないような人ばかりでした。
利用者さんの自立生活には関係のない、解決に繋がらないような無責任で、能力の低い内容や発言を聞く度に違和感や苦痛を感じていました。

土屋に入るきっかけは、県外に住む友人からです。当時は愛知にしか研修場がないから愛知に行かないといけないかも…という事で連絡があり、どんな会社か調べてみました。未完成のHPながらも、今までの福祉事業とは違う感覚があって興味が湧き、私も応募してみました。(友人は結局未就学児がいて参加に至りませんでした)

土屋は研修制度が他の事業所とは全く違って印象が良かった事、障害の当事者である古本さんや安積さんが親身で精力的な講義も大変印象に残りました。

様々な現場の同行をさせて頂き、現在従事しているクライアントは事故で障害になられた方です。自分の家族は病気がきっかけでしたが、家族としての目線で同じような体感や苦労をされたクライアントのご家族の気持ちを近くで聞けたのは初めての経験でした。こんなに意気投合できるご家族に出会えたのも初めての経験で、ここなら安心して働けそうだと思えました。

健常者として生きていても、いつ病気や事故等で同じような事になるかわからないです。
何を生き甲斐にして生きていいかわからない人達もたくさんいます。
そんな中、社会問題の解決に貢献しながら福祉事業をビジネスとして拡大、発展させていく会社にとても共感、希望を持てました。

土屋総研という、数字で可視化された現在地を確認できる部門まで充実していること、今までの福祉業界にはなかった部門がたくさんあり、更なる未来を感じています。
株式会社土屋と共に、自分も成長できる身でありたいです。

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