【異端の福祉 書評】重度訪問介護と自分 / 堀尾彦人(ホームケア土屋 奈良)

重度訪問介護と自分 / 堀尾彦人(ホームケア土屋 奈良)

この度土屋に入社して、自分自身が重度訪問介護に関わるようになりましたが、クライアントに寄り添える介護を探している中、この『異端の福祉』を入社記念品として送っていただき、その日から時間ある限り読みたいと思いました。

私は39歳から介護の世界に入りましたが、10年近くは病院(精神科・認知症)、施設で介護の勉強し、介護福祉士として10年近くになります。この度、土屋の一員として働かせていただく事になりました。

まだ始まったばかりですが、衝撃的な日々の連続に奮闘している次第です。クライアントに出会えた喜びと、生活の質を落とす事なく支援させていただく事で少しずつでも自立していただける、そんな喜びを感じる毎日です。

生きていられることの大切さ。自分が重度障害者の方々について介護福祉士として勉強してきたはずなのに、高齢者福祉の介護ばかりになっていたことに気付き、福祉とは「すべてにおいて必要である」と、改めて感じました。

重度訪問介護の当事者、制度自体にも、この土屋に出会わなければ向き合う事ができなかったと思います。障害者総合支援法はあるものの、それに基づくサービス、当たり前の支援がなされていないクライアントがまだまだたくさんおられるという現実。

それは①自宅暮らせると思っていない(家族の負担増)
②制度の認知度が低い(病院や施設が当たり前)
③自治体の財政負担が大(子ども支援の方が多く、優先的に後回しになる)
④自治体の熱意!
⑤サービス提供できる事業所や人材の不足

こうしたことに関わろうとしていなかったことに、52歳になった今、気づくことができ、少しは分かったような気がしますが、現在自分にできる事は、重度障害をお持ちの方と向き合い、共に歩む事ができる人を少しずつでも増やしていくことです。

重度訪問介護サービスが本当に必要であることを、みなに知ってもらいたいですし、それが当たり前である世の中になって欲しいと思います。重度訪問介護について伝えていくことで、重度訪問介護をもっともっと知ってもらい、働く人を増やしたいです。

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