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社内公募企画第9弾「私の恩人のはなし」 / 髙橋由紀(ホームケア土屋 山形)

私の母親は、私が小学校4年の時に家を出ました。父親は、長距離トラックの運転手で、週に一度しか帰ってきませんでした。
小学校の頃は、6つ上の姉がいたので、なんとかいけたのだと思います。正直言うと、その頃の記憶があまりないのです。人間は、嫌な記憶を封印すると言いますが、まさにそうなんだと思います。

私が中学にあがると同時に、姉は東京の看護学校に行ってしまい、私は父方の親戚の家から通うことになりました。しかし、それも居心地が悪く、中学の友人宅にたびたび泊まらせてもらっていました。
そこの家族が、本当に絵に描いたような平凡で、穏やかで、それまでの私には縁のない世界でした。

そこのご両親は、私が何日泊まっても、何も言わずにご飯を食べさせてくれて、娘とお揃いのパジャマを買ってくれて、お弁当まで用意してくれて、挙句の果てに、家族旅行にまで一緒に連れて行ってくれました。

ある日、私とその友人が警察のお世話になることがあり、親の迎えが必要になった時、そこのお母さんは「2人ともうちの子です!」と言って、真っ青な顔で迎えに来て、頭を下げてくれました。

その頃は、もちろんありがたいとは思っていましたが、今、自分が親の立場になり、あのご両親がしてくれていたことがどんなに大変なことだったのか、私には真似できないと、心から思います。計り知れない大きな愛情を、私はもらっていたのだと、今心から感じます。

あの時のあの大きな無償の愛情がなかったら、私は今頃どうなっていたかわかりません。私は、子供にとって一番大事な家族の愛情を、他人のあの人達から与えてもらえました。感謝してもしきれません。

恩返しすることも出来ずに、2人とも他界してしまいました。

今を精一杯生きる事で、恩返しとさせて頂きたいと思っています。

 

髙橋由紀(たかはし ゆき)
ホームケア土屋 山形

 

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